2010年以降のスマートフォンの急速な市場拡大、2011年にLTE(Long Term Evolution)サービスがスタートしたことで高速通信環境は急速に拡大し、動画閲覧機能や電子書籍閲覧機能、オンラインゲーム機能などの有料サービスが拡がるなど、利用シーンに応じて端末を複数台持ち、使い分けをする動きが拡がっている。
2015年にはSIMフリー(Subscriber Identity Module)やMVNO(Mobile Virtual Network Operator 仮想移動体通信事業者)を背景とした格安スマートフォンが登場し、2016年から2017年へと市場が拡大している。2018年はIoT市場(Internet of Things)の拡大に伴うM2Mモジュール(Machine To Machine 機器間通信)の需要増、2019年は5G対応によるプレサービスが出現した。2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による需要低迷などで市場は減少した。ただし、スマートフォンの生産が挽回されたことや、通信事業者による3G端末からの買い替え促進施策の効果等により、スマートフォン需要は伸びた。2021年以降は、3Gサービス終了に伴う5G端末への機種変更需要が見込まれ増加が期待される。
そのような中、移動電話の市場動向の把握、業界自主統計の整備、市場における課題の把握と対応や新規需要の創造および市場育成を目的として、2021年度の活動を行った。業界自主統計だけでは把握できない国内需要台数を推計するとともに、2027年までの見通しをとりまとめた。
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