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プレスリリース

電子情報産業の世界生産見通し2016の発表について
2016.12.21

一般社団法人 電子情報技術産業協会

 本日、当協会では、東原敏昭会長会見により、電子情報産業の世界生産見通し2016を発表いたしました。その概要を無償公開いたしますので、広くご活用いただければ幸いです。



電子情報産業の世界生産見通し【ドルベース】
 電子情報産業における世界生産額(ドルベース)は、経済減速やスマートフォン成長鈍化の影響を受けつつも、IoTによる世界的な産業構造変革の波から、イノベーション創出に向けたIT投資の増加を背景に拡大したITソリューション・サービス、スマートフォンの高機能化や自動車の電装化率向上を背景にした電子部品デバイスの伸長により2016年、2017年共にプラス成長を見通した。
 電子情報産業の世界生産額は、2008年末のリーマンショック後の2009年マイナス成長と世界経済減速を反映した2015年の微減はあるが、その他の年では右肩上がりに順調に拡大を続けており、2016年は対前年2%増の2兆6,100億ドル、2017年には対前年3%増の2兆6,800億ドルとなる見通し。調査開始の2006年から2016年(見込み)までの変化を分野別の構成比で見ると、世界で伸びている分野である、スマートフォン等の通信機器分野が2,600億ドルから5,300億ドルに、ITソリューション・サービス分野が4,100億ドルから7,500億ドルに伸びており、その結果世界生産額における構成比は10年間でそれぞれ6ポイント、7ポイント上昇している。
 日系企業の状況を見ると、2016年(見込み)での日系シェアは全体で13%となっている。分野別では、電子部品で38%、ディスプレイデバイスで16%の高いシェアを維持している。しかしながら、近年、これまで世界で高いシェアを維持してきたAV機器(2014年→2016年、33%→28%)をはじめとして、通信機器(同、7%→5%)、コンピュータおよび情報端末(同、14%→13%)と、電子機器部門での海外企業との競争激化によるシェア低下が著しく、我が国の電子情報産業にとって憂慮すべき状況となっている。

【ドルベースでの検証】
本調査は、円ベースで数字を作成している。前回より、円ドルの平均為替レートを用いて円をドルに変換した数値およびグラフを参考値として掲載している。

1. 電子情報産業の世界生産見通し【円ベース】
 電子情報産業における2016年の世界生産額は、円ベースでは284兆2,450億円(対前年9%減)とマイナスを見込んだ。今後は、IoTによる世界的な産業構造変革の波からイノベーションの創出に向けたITソリューション・サービスの需要拡大、スマートフォンの高機能化や自動車の電装化率向上による電子部品デバイスの成長が見込まれることから2017年は291兆6,127億円(同3%増)とプラス成長を見通した。
 2016年の世界経済は、米国において雇用改善、消費・住宅投資の改善が顕著で企業の設備投資も回復しているものの、欧州での不透明感増大、中国の景気減速の動きを受け成長は鈍化の傾向にある。そのような中で、第4次産業革命をはじめとする産業構造変革の波は、様々な産業分野を横断するイノベーションの創出に向けたIT投資の拡大を促進している。また、インターネットに繋がる機器の増大は新興国での通信インフラ整備を後押しした。しかし、先進諸国や中国でもLTE対応が進み成長の牽引役であったスマートフォン拡大は一段落しつつあることや円高による目減りもあり、2016年の電子情報産業(電子工業とITソリューション・サービスの合計)の世界生産額は、284兆2,450億円(対前年9%減)、うち電子工業(電子機器と電子部品・デバイスを合わせたハードウェア)の世界生産額は203兆312億円(同11%減)とマイナスを見込んだ。
 2017年の世界経済は、ユーロ圏での減速や新興国での成長鈍化など懸念材料が一部にはあるものの、米国では企業業績回復、雇用環境改善により成長持続、インドや東南アジア等でのインフラ整備や消費拡大、日本でも大型景気対策による消費拡大や企業の設備投資増加により成長は維持する見込み。電子情報産業では、スマートフォンをはじめとするインターネットに繋がる機器の高機能化を見込む。また安全安心ニーズから自動運転支援技術を搭載した自動車の需要拡大・電装化率のアップが見込め電子部品や半導体の搭載数増加に繋がる。さらに、様々な産業分野で、人工知能(AI)やセンサとアクチュエータを応用した新しい価値を創造するための取組みが進展すると共に、それらに関わるITソリューション・サービスの需要拡大が期待できることから、2017年の電子情報産業の世界生産額は対前年3%増とプラス成長を見通した。

2. 日系企業の世界生産見通し
 電子情報産業における2016年の日系企業生産額(海外生産分を含む)は、為替による金額の目減りやパソコンや薄型テレビなど海外での規模縮小もあり、36兆1,229億円(対前年9%減)とマイナスを見込んだ。今後は、2020年に向けてのインフラ整備の進展、自動車のIoT化による高機能・省エネ・高信頼の電子部品デバイスの増加により2017年は36兆7,257億円(同2%増)とプラス成長を見通した。
 足元の日本経済は足踏み状態にある。上向いていた企業業績も円高定着によって輸出額減少となって生産活動に影響を与えつつある。電子情報産業では、海外では世界的なスマートフォンの高機能化によるデジタルカメラ等の減少や薄型テレビの普及品化によるAV機器でのシェア低下が進んでいる。また、国内市場でのパソコンや携帯電話の規模縮小や海外メーカとの競争激化によるシェア低下が著しい。一方で、世界市場では日系メーカの得意技術を盛り込んだスマートフォン等の製品ニーズも強く高機能・高信頼の電子部品は好調に推移したものの為替の影響を受けて金額は目減りする見込み。2016年の世界生産に占める日系企業の生産額(海外生産分を含む)は電子情報産業で36兆1,229億円(対前年9%減)、うち電子工業で30兆811億円(同11%減)と見込んだ。
 2017年に向けては、世界経済の緩やかな伸びが期待されている。日本市場では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備や海外からの観光客向けの需要などが活発化していく。ITソリューション・サービス分野では、ビッグデータ解析技術等の新技術を活用した新たなビジネスモデル創出意欲の高まりや、サイバーセキュリティ対策を盛り込んだ大規模ITシステムの更改も進みつつあることから新たなIT投資の伸長が期待できる。電子部品・デバイス分野では、自動車の通信機能の普及やIoT化の進展、高機能スマートフォンの拡大により日系企業が得意とする高機能・高信頼性電子部品デバイスのニーズが高まることから、2017年の電子情報産業の日系企業生産額は対前年2%増とプラス成長を見通した。

3. 電子工業の国内生産見通し
電子工業における2016年の国内生産額は、11兆6,595億円(対前年6%減)と円高による輸出額減少の影響を大きく受け3年ぶりのマイナスを見込んだ。今後は、電子部品・デバイスの輸出拡大や、パソコンやカーAVC機器等での国内需要の改善が期待できることから、2017年は11兆9,187億円(同2%増)とプラス成長に転じると見通した。
 2016年の国内経済は、雇用環境の改善が続き実質賃金も増加傾向なるも個人消費は低迷傾向にある。企業収益と設備投資には底堅さがあるものの力強さに欠けている状況にある。電子工業では、スマートフォンの高機能化や、自動車の電装化率の向上により電子部品の搭載数が堅調に増加している。また、カーAVC機器やパソコン等の国内生産も国内需要回復と共に増加傾向にある。しかし、輸出の主力である半導体やディスプレイデバイスで、海外での高機能スマートフォン成長鈍化の影響を受けており、また円高による輸出額の目減りもあることから電子工業における構成比の大きな電子部品デバイス部門での落ち込みが顕著となっている。電子工業における2016年の国内生産額は対前年6%減と、3年ぶりにマイナスとなる見込み。
 2017年の国内経済は、官公需の下支えのもと、緩やかな景気回復基調が続く見通し。国内で生産する小型・薄型・省エネに貢献する高信頼性電子部品や半導体は、スマートフォンの高機能化や、自動車の運転支援機能の向上・電気自動車の増加など電装化率の向上により増加が期待できる。また、パソコンやカーナビゲーションシステムでの国内需要増加も見込めることから2017年はプラス成長を見通した。日系企業の国内生産比率は39%となり、「ディスプレイデバイス」(日系国内生産比率93%)、「サーバ・ストレージ」(同74%)、「半導体」(同69%)、「医用電子機器」(同68%)、「電気計測器」(同66%)、など、高度な信頼性や品質を要求される分野では、引き続き高い国内生産水準が維持される。

■無償公開の数字/グラフ/分析コメントはこちら【概要PDF】
 ・日本語版
 ・英語版
※上記の無償公開の範囲内においては、出典を明記していただければ、転載自由と致します。広くご活用いただければ幸いです。




(ご参考・関連するデータ等)
■刊行物案内
 ・電子情報産業の世界生産見通し2016
 ・注目分野に関する動向調査2016
・【ダウンロード版】電子情報産業の世界生産見通し2016(PDF版)
■センサ統計データ
  ・JEITAセンサ・グローバル状況調査・センサ世界出荷実績【2015】の発表
■講演会案内
 ・新春 電子情報産業の世界生産見通し講演会【東京2017.1.17】
 ・新春 電子情報産業の世界生産見通し講演会【大阪2017.1.20】
■関連資料 ※近日公開予定
 ・【ダウンロード版】注目分野に関する動向調査2016(PDF版)
 ・【ダウンロード版】JEITAセンサ・グローバル状況調査結果2015(サマリ品目データ)
 ・【ダウンロード版】JEITAセンサ・グローバル状況調査結果2015(集計結果・全品目データ)
 ・電子情報産業の世界生産見通し〜各社アンケート集計結果〜2016

以上



 
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