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漆間会長記者会見
~デジタルの社会実装による課題解決、価値創出の取り組みを発信~

2025年12月16日に漆間啓会長による記者会見を対面とオンラインのハイブリッド形式で開催し、 「電子情報産業の世界生産見通し」など、各種取り組みに関する発表が行われました。 計82名の報道関係者にご参加いただき、その内容は報道各社によって広く社会に発信されました。


  • 記者会見する漆間会長

  • 対面会場の様子

【発表内容のハイライト】

業界動向(電子情報産業の世界生産見通し)

2025年の電子情報産業の世界生産額は、世界的なデータセンター需要の拡大や生成AIの普及を背景に、半導体、電子部品、ソリューションサービスが軒並み好調で、前年比11%増の4兆1千億ドルと、初めて4兆ドルを突破する見込みです。
2026年は、生成AI、IoT、自動運転、スマートファクトリーなど先端技術のさらなる普及、高性能サーバ・ストレージとそれらを支える半導体の伸長を背景に、前年比10%増の4兆5千億ドルと、過去最高を更新する見通しです。品目別では、2025年・2026年ともに半導体、電子部品、サーバ・ストレージ、ソリューションサービスが過去最高を更新するなど、AI・データ駆動型社会への構造転換が鮮明になっています。

注目分野に関する動向調査(データセンターの動向)

データセンターを通じて提供されるサービスの世界市場額は、2030年に1兆7千億ドルと、2025年現在の約2倍に達する見通しとなりました。背景には、クラウドサービスを中心としたサービス利用の加速、動画配信やゲームなどデジタルコンテンツ需要の拡大、そして何よりAI学習・推論に対応するGPUサーバや高速ネットワークの需要拡大があります。これらが複合的に作用してデータセンター投資を強力に後押しします。
データセンターサービスの市場拡大に伴い、関連製品市場も大きく成長する見通しです。サーバ、半導体、電子部品といった関連製品の世界市場は、2030年に約1兆9千億ドルに達し、2025年の2倍以上となる見込みとなりました。インフラの高度化に向けた投資により、市場の成長が加速していきます。
データセンターを通じて提供されるサービスの日本市場額は、2030年に5兆6千500億円へと成長する見通しとなりました。日本市場も堅調に推移する見込みであり、産業のデジタル化やAI活用の広がりによって、高度なデータサービス需要が国内でもより拡大することから、設備の高性能化や効率的な運用などが求められます。経済安全保障の観点から見ても、基盤インフラたるデータセンターを日本国内に確保し、盤石な体制を整備することは極めて重要です。
データセンター整備を図る上での課題として、電力供給が挙げられます。指数関数的に上昇する処理能力への要求に応じて、データセンターの電力需要は2030年に現在の2倍以上になることが予測されます。電源の確保と省エネ技術の革新は今後ますます重要となり、電力供給がサプライチェーンのボトルネックにならないよう、産学官の連携が必要不可欠です。
この現実を踏まえれば、AI時代の成長は、もはや「データと電力の戦略的確保が決める」と言っても過言ではありません。データセンターと電力は、半導体に次ぐ「国家の戦略資源」であるという視点を持たなければ、日本のデジタル競争力は維持できません。日本の産業競争力、国際的なプレゼンス、そして国民生活の利便性は、この基盤を確保できるかどうかにかかっています。

JEITAの取り組みと今後の見通し

「データ活用」について。製造業が日本の強みであり続けるためには、単なるデジタル化では不十分です。そこで重要度を増すのが、OTデータをはじめとする、各産業分野のデータ活用となります。日本の生産性を高めるには、製造現場のデータとAIを組み合わせることで、付加価値化を高め、ものづくりの強化につなげていくことが重要です。日本が競争力を取り戻すには、ソフトウェアとデータに本気で投資できるかどうかに尽きる、と言えます。
JEITAでは、複数の組織や企業が互いに信頼できる仕組みのもとで、安全かつ自由にデータを活用できる「産業データスペース」を目指し、「デジタルエコシステム検討会」を2026年度に発足させる予定です。現在は準備フェーズにありますが、実際に産業界で進めている取り組みをベースに、将来のユースケース創出につながる検討課題やアクション等の整理を進めております。2025年6月に発足した「デジタルエコシステム官民協議会」に検討内容を共有しつつ、官民一体で産業分野のデータ活用を進めてまいります。
次に、「イノベーションの促進」について。「Innovation for All」を掲げた「CEATEC 2025」には、約10万人の皆様に来場いただきました。世界の展示会の多くが商業的な要素が中心であるのに対し、CEATECは未来を構想し、共感を生み、社会実装につなげる「イノベーションの実験場」です。企業にはブランド価値の向上と新産業の萌芽を、行政には政策形成の視座を、研究者には新たな問いと連携の機会をもたらし、また、学生や生活者には学びと希望を、そして社会全体には「共感から社会実装へ」という推進力を提供する、イノベーション促進の「インフラ」として、CEATECをさらに進化させてまいります。

刊行物のご案内

『電子情報産業の世界生産見通し2025』
(「注目分野に関する動向調査」付き)

  • ■発行年月:
     2025年12月
  • ■会員価格:
     6,600円(会員・会員外とも)

※詳細はJEITAホームページにてご確認ください。

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