大阪・関西万博 事前内覧会
運営部会では、3月5日(水)に毎日新聞ビルうめだMホールにて部品運営委員会との合同会合と見学イベントを開催しました。
運営部会長「挨拶」
最初に、小林部会長(シャープ株式会社 TVシステム事業本部長)より挨拶がありました。「1月にトランプ2.0が始動し衝撃的な政策転換と大統領令を日々目にする状況で我々の産業に対する影響も計り知れない部分があり転換点を迎えていると感じています」と述べられました。そののち、6月の支部定時総会に向けた2024年度事業報告案および2025年度事業計画案についての審議と、大学院工学研究科におけるJEITA関西講座の拡充に向けた取り組みについて進捗報告が行われました。
大阪・関西万博 事前内覧会
その後、チャーターバスで大阪・関西万博会場へ移動し、パナソニックグループパビリオン「ノモの国」の事前内覧会を実施しました。
「ノモの国」の事前内覧会には42名が参加し、パナソニックホールディングス株式会社 参与 関西渉外・万博推進担当の小川理子様より、全体説明およびアテンドをいただきながらパビリオンを内覧しました。同社にとって、外部関係者を招いた初めての内覧会となりました。
パビリオンのコンセプトは、Unlock your nature「解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。」です。人の営みと自然の営みが循環しながら相互作用する「720度の循環」の中で、自分の感性に気づき、想像力を解き放つことで、世界を変えていくことができる――そんな未来への想いを、子どもたちに持ち帰ってもらえるパビリオンを目指しているそうです。

Unlock体験「ノモの国」エリアでは、子どもたちが内面世界で自分の可能性に出会い、「Unlock」する体験を提供します。この演出には、同社の「ひとの理解」研究と「イマーシブ空間」技術が活用されており、23.4チャンネルの立体音響、360度シアター、巨大なミストスクリーンなど、五感を刺激する空間が用意されています。さらに、人の行動分析や表情分析に基づくストーリーが展開されるなど、没入感のある体験が可能です。
また、展示エリア「大地」では、光合成微生物の力を活用した食の未来(シアノバクテリア)、発電するガラスによるエネルギーの未来(ペロブスカイト太陽電池)、自然に還るものづくりの未来(生分解性セルロースファイバー)など、最先端の技術を通じて、人と自然が互いの可能性を広げる未来を体感できる機会が提供されています。さらに、建物自体も家電リサイクル材や世界各地の端材・廃材を主要部材として活用した資源循環型のパビリオンとなっています。

ペロブスカイト太陽電池は、見た目の自由度が大きく、現在の無機質な太陽光パネルから大きなゲームチェンジができるのではないかと感じることができ、新しい技術を知る良い機会にもなりました。様々な新しい技術を見聞きする中で、参加メンバーにとっても純粋な感性を取り戻しながら楽しみ、学ぶことができる視察となりました。
小川様からは、ご自身が子どもの頃に1970年の大阪万博を何度も訪れ、明るい未来への大きな期待を抱いたことを思い出し、今回のパビリオン出展に際しては「今度は自分たちが子どもたちに明るい未来を見せ、夢と期待を与えなければならない」と決意を持たれたとのお話がありました。

その後の懇親会で、関西支部運営部会の委員であり株式会社 竹中工務店 取締役執行役員 副社長の田ノ畑好幸様より万博建築に係るエピソードをお話しいただきました。
万博の象徴的な建造物である大屋根リングは3社で分担して建設したこと、リングは各社が協業して初めて実現できたものであり竹中工務店はその一端を担っているという認識を示されました。
さらに、リングの一周の長さは2025.413mであるとのことです。この数値は、2025年4月13日に合わせた設計であると噂されているが、幅がありますからどこを測るかで変わりますと笑いを取られました。万博を訪れる際には歩きやすい靴を履いていく必要があると注意を促され、リングが通路としての役割を果たしており各パビリオンの入り口はリングに面しており、リングの下を歩くことで各パビリオンの正面入り口が見えるように設計されているとのことでした。
関西支部として地域活性化への貢献を掲げる中で、関西における2025年最大のイベントである万博の会場をいち早く訪問し、JEITAを代表する企業の一社であるパナソニックグループのパビリオンを内覧できたことは大きな意義があり、今回の内覧を通じて万博開催の重要性についても改めて認識する貴重な機会となりました。