Media over IPコンソーシアムの設立を発表
~放送環境のDX化を推進する協創の場を目指して~
Media over IPコンソーシアムのパンフレットJEITAでは放送設備のIP化「Media over IP(MoIP)」を推進する新たな組織、「Media over IPコンソーシアム」の設立を発表しました。本コンソーシアムは、放送事業者やITベンダー、放送機器メーカー、通信キャリアなど多様なステークホルダーが連携し、効率的かつ持続可能なコンテンツ制作環境を実現することを目指します。設立発表は、JEITAが主催する「Inter BEE 2024」の基調講演内で行われました。
設立の背景と目的
Media over IP(MoIP)は、映像や音声などのコンテンツをIPネットワークで通信する技術であり、近年、放送業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支える重要な技術とされています。従来の放送設備と全く異なる技術であるIP技術を用いて、高い信頼性と可用性を持つシステム設計する事が求められるため、その導入には新たな技術的課題や人的課題が伴います。この課題を解決し、効率的で持続可能なコンテンツ制作環境を整備することを目的として、「Media over IPコンソーシアム」が設立されました。
【Media over IPコンソーシアムの役割】

コンソーシアムの組織体制
コンソーシアムは一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が運営事務局を務め、放送事業者、放送機器メーカー、ITベンダー、通信キャリア、Slerなど、多様な企業が参加する予定です。幹事会社にはTBSホールディングス、日本テレビホールディングス、フジ・メディア・ホールディングス、ソニーマーケティング、パナソニックコネクトなど業界を代表する11社が名を連ねています。
会長・副会長のご紹介
会長には、株式会社TBSホールディングス CTOであり、株式会社TBSテレビ 常務取締役を務める奥田 晋氏、副会長には、ソニーマーケティング株式会社 B2Bビジネス部 統括部長の小貝 肇氏が就任されることになりました。この2名のリーダーシップの下、コンソーシアムは具体的な活動を展開していきます。
活動内容と期待される成果
●技術の普及:国際標準規格に準拠した機器の相互接続テストや、MoIPプラットフォームの提案。
●IP人材の育成:放送技術者向けのセミナーやトレーニングを通じ、次世代のIPスキルを持つ人材を育成。
●ワークフローの最適化:制作、送出、配信の各工程がIP化によって従来のワークフローからの効率化や働き方のDX化について提案と概念図化。
●官民連携の推進:産業界全体での共通基準の策定や、関連省庁との連携を通じた市場の健全な発展への貢献。
今後の展望
Inter BEE 2024にて行われた
発足発表の様子
(小貝副会長:挨拶)Media over IPコンソーシアムは、2025年3月7日(金)の設立総会を経て、同年4月より本格的な活動を開始します。初年度は特に、参加企業間の連携を深め、放送業界全体のDXを実現する基盤底上げに注力する予定としています。さらに、全国の放送局や関連企業への普及を進めるため、積極的なPR活動も行う予定です。
引き続き、皆さまからMedia over IPコンソーシアムへのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
本件の
お問い合わせ
■ 公式ウェブサイト
https://www.moip.jp/
■ E-mail
mediaoverip@jeita.or.jp