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活動報告事業推進部

IEC TC100 高松会議報告

TC100概要
IEC TC100(AV・マルチメディア、システムおよび機器の技術分野に関連する国際標準):1995年10月に設立-2004年1月より日本が幹事国を務めており、現在、国際幹事:上原まひる氏(ソニーグループ)、国際副幹事:佐久間正剛氏(東芝)、田中宏典氏(パナソニックオペレーショナルエクセレンス)、Pメンバー(投票権を持つ国):21カ国、Oメンバー(オブザーバーの国):25カ国、傘下に10のTA(Technical Area)がある。なお、TC100の受託審議団体はJEITAであり、TC100国内委員会を運営している。

2024年11月18日~11月22日に高松にて、IEC(国際電気標準会議) TC100(AV・マルチメディア、システムおよび機器)Plenary(総会)および傘下グループの会議が開催され、活発な議論が交わされました。以下では会期中の審議・決議の中から重要な議案について紹介します。

A. 主な規格化提案

1. TA18

①Haptics

多様なHaptics感覚を分類するための記述子を定義するTS 63528(Haptics stimuli descriptors)は、CD回覧のコメントレゾリューションが終了し、2024年11月16日よりDTSの回覧に向けて進み始め、2025年1月には回覧が開始される見込みとなりました。

②IEC63430

IoTデータコンテナフォーマット規格の進捗が報告されました。2024年8月にCDV回付が締め切られ、技術的なコメントがなかったことからFDISをスキップして規格書発行段階に入ったことが報告されました。また、IEC 63430に基づくIoTデータコンテナを活用した「セキュアなセンサデータストアシステム」に関する新規提案に向けた事前説明が行われました。2025年春を目処にPWI設置を目指します。

【Additional Functionality for IEC63430 in a SyC AAL Use case】

2. TA19:環境

WG1:ポータブルマルチメディア機器-バッテリー持続時間の測定方法をIEC 63296シリーズで開発し、Part3としてWearable powered loudspeakerのCDVへ進む事の確認を終えました。
JWG2:TC59で開発中の待機電力測定方法IEC 62301Ed3 に関連したネットワークスタンバイ電力の測定方法は、TA19のIEC 63474 Ed3で開発しCDを終えCDVに向けた説明が行われました。
WG3:IEC 62087-3:TVの消費電力測定方法に関するPT 62087-1~3は、11月よりCDを回覧中。IEC 62087-8:スモールネットワーク機器の消費電力測定方法は5月にNPを経て、12月にCD予定と報告されました。

B. TC100国際役員

現在の傘下TAと日本人国際役員は下記の通りです。

TA1:
音声・映像・データサービス・コンテンツ用端末
議長:佐久間正剛(東芝)
TA2:
色彩計測および管理
議長:杉浦博明(三菱電機)
副幹事:奥田悟崇(三菱電機)
TA5:
マルチメディア対応ケーブルネットワーク
幹事:田村博夫(古河電工)
副幹事:鹿嶋一考(古河電工)
議長:松本卓三(古河電工)
TA6:
ストレージ媒体・データ構造・機器・システム
幹事:山下英明(パナソニック)
議長:勝尾聡(ソニー)
TA15:
ワイヤレス給電
TA17:
車載機器、マルチメディアシステムおよび機器
議長:小出啓介(広島市立大学)
TA18:
エンドユーザネットワーク向けのマルチメディアホームシステムとアプリケーション
幹事:小出啓介(広島市立大学)
副幹事:松野孝也(帝人)
議長:田中宏和(広島市立大学)
TA19:
マルチメディア機器システムの環境とエネルギー側面
TA20:
アナログ&デジタル・オーディオ
幹事:鈴木伸和(ソニー)
TA21:
AR/VR/XR(新規発足)

上原国際幹事、Haltrich国際議長、Thomsen IECテクニカルオフィサー

C. 今後の予定

TC100国際幹事より、今後の予定について、下記のような説明がありました。
2025年5月:CAG会議:中国
2025年11月:Plenary会議:米国

D. 国内対応

TC100にて審議しているIEC規格は、AV&IT標準化委員会にて審議しており、新規案件については、CAG対応Gを設置して対応をしています。

E. 表彰関係


東芝:佐久間正剛氏
●経済産業大臣賞:
佐久間正剛氏
TC100国際副幹事としての長年のTC運営に貢献
●1906賞:
新開章吾氏(ソニー)
佐野洋之氏(ソニーグループ)
プロジェクトリーダーとして、規格の発行に尽力

AV&IT標準化委員会

1)社数:22社

2)事業概要
・マルチメディア(AV&IT)機器・システム分野の標準化推進とIEC TC100対応
・IEC TC100規格・ISO規格・JTC1規格の作成、提案、審議 国際会議対応 など
・JEITA規格・JIS規格・国内関連規格の作成、提案、審議 など
・上記分野の標準化方針、ビジョン、基本政策の策定と関連委員会への周知
・傘下の委員会間の課題解決調整、情報交換共有
・委員会、委員会の対外課題への対応と解決調整

3)関係リンク先
・AV&IT標準化委員会
https://home.jeita.or.jp/cgi-bin/about/detail.cgi?ca=14&ca2=384
・IEC TC100
https://iec.ch/tc100

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