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活動報告市場創生部

もっと快適な暮らしへ スマートホーム市場の本格展開へ向けて

「スマートホーム」とは、ネットワーク家電・住宅設備等により収集されるデータを活用し、魅力的なサービスを生み出す新たな市場です。JEITAスマートホーム部会では、スマートホーム市場構築に不可欠なイエナカデータ連携基盤、宅内通信規格、サービス活用事例を紹介するため、一般社団法人エコーネットコンソーシアム、Connectivity Standards Alliance日本支部、株式会社ヤマダホームズの協力の元、CEATECE 2024において特別企画「JAPANスマートホーム展」を実施しました。

イエナカデータ連携基盤の社会実装事例の紹介

JEITAスマートホーム部会および一般社団法人エコーネットコンソーシアムでは、家庭内のさまざまな機器から収集するデータを家庭単位ごとに高次化し、見守りや介護、防災、省エネなど、公共性の高いサービスを可能にする「イエナカデータ連携基盤」の開発を推進しています。石川県能美市において、2024年4月より単身で生活する高齢者のため、「イエナカデータ連携基盤」によるメーカーを問わずに得られた家電データを活用した高齢者見守りサービスが開始されました。企画展では、三菱電機株式会社製エアコンとシャープ株式会社製の空気清浄機を活用した在宅判定見守りシステムを紹介しました。

【イエナカデータ連携基盤概要】

スマートホームの宅内通信規格Matter

企画展では、初参加となるConnectivity Standards Alliance日本支部の協力の元、Amazonやアップル、グーグルなどが積極的に市場導入を推進し、2024年6月現在300社が利用しているスマートホーム機器の新たな共通規格「Matter」について紹介を行いました。Matterは、業界統一のオープンソース接続規格でメーカーを問わず、プラットフォームを超えてIoT機器間のシームレスな通信を可能にするもので、スマートホームの設定がより簡単になり、スマートフォンやTV、スマートスピーカー、アプリを通じてスマートホームを自在に操作できることを周知しました。
加えて、スマートロックの共通規格ともいえる「Aliro」を実演で紹介。スマートフォンやウェアラブル端末などのモバイル端末と連携して扉の施錠や解錠を実演し、MatterとAliroの認知度を高めました。


スマートロックの実演

環境も健康も快適に、サスティナブルな暮らしを

今回初出展となったヤマダホールディングス(HD)の住宅子会社ヤマダホームズは、高気密高断熱耐震性に優れた住宅をベースに太陽光で発電した電力を蓄え、夜間に使用することで日々の暮らしが便利になり安心安全で環境に優しいサスティナブルな暮らしを提案するとともに、最新のIoT機器を使い、子供の安全を確認できるサービスや防犯対策サービスも紹介しました。住むことで無意識にリラックスできる空間を提供する床や壁に施した技術も実演し、一人ひとりのwell-beingを達成できる進化した未来の暮らしを提案し、多くの来場者を集めていました。


JAPANスマートホーム展の様子

生活データ活用の展望

JEITA スマートホーム部会では、企画展ブースに加えて、「データ連携で消費者の生活はどのように変わるのか?」をテーマとしたコンファレンスを主催しました。第一部は「石川県能美市スマートインクルーシブシティ構想」と題し、デジタル田園都市国家構想推進交付金タイプ2に採択され、積極的なデータ活用を行っている石川県能美市の井出敏朗市長が登壇。令和6年能登半島地震の復旧復興へのご協力に感謝の意を述べ、「イエナカデータ連携基盤」および、メーカー共通API規格「ECHONET Lite Web API」を活用し、複数メーカーのIoT家電を対象とした高齢者見守りシステムが早速役立ったことを報告。今後の発展に市民も期待していることを紹介いただきました。
続いて、第二部は、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授 越塚登氏、北陸先端科学技術大学院大学副学長教授 丹康雄氏、JEITAスマートホーム部会運営委員長 白石奈緒樹氏が登壇し「データ連携で消費者の生活はどのように変わるのか?」と題し鼎談を実施しました。


データ連携で消費者の生活はどのように変わるのか?
コンファレンスの様子

スマートホーム市場の構築に向けて

IoT家電の普及により、宅内のデータを基にしたさまざまなサービスが生まれています。イエナカデータは、地域、国家など規模を問わず利用され、今後も幅広い業界業種が参入し、さまざまなコラボレーションにより新たなサービスが創出されることが期待されています。JEITAスマートホーム部会では、今後もこうした市場の基盤となる「イエナカデータ連携基盤」の構築と社会実装の活動を推進していきます。

より良い未来のため、引き続き、皆様からスマートホーム部会活動へのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

本件の
お問い合わせ

E-mail:smarthome@jeita.or.jp

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