IEC SC37B 札幌国際会議報告
サージ防護部品に関する規格を審議・開発している委員会であるIEC SC37B委員会の国際会議が2024年5月27日~31日に札幌で開催されました。活発な意見交換を行い、規格化を推進することができましたので、紹介します。
IEC SC37Bについて
金属酸化物バリスタ(MOV)、ガス入り放電管(GDT)、アバランシェブレークダウンダイオード(ABD)、サージ防護サイリスタ(TSS)、サージアイソレーショントランスフォーマー(SIT)等のサージ防護部品を扱うSCで、詳細は以下のとおりです。
・国際議長国:フランス
・国際幹事国:アメリカ
・Pメンバー(エキスパート参加国):11カ国
・Oメンバー(オブザーバー参加国: 24カ国
・WG(ワーキング・グループ)数: 4
・JWG(ジョイントワーキング・グループ数): 1
・PT(プロジェクトチーム・チーム数):1
・日本での審議団体:JEITA
2019年のプレナリー会議から一貫してSC37Bでは、「既存の規格では明確ではなかった要求事項、試験方法、試験手順および合否判定基準を明確化し取り入れることで、規格として使いやすくすること」を目指しており、日本がコンビナーを複数(WG1、WG3およびJWG5)担当し、審議を主導しております。
札幌会議概要
“ネストホテル札幌駅前”の会議室を会議場所とし、対面:15名、Remote:7名が参加し、以下のスケジュールで規格審議が実施されました。
・5月27日 WG1(対象部品:MOVおよびGDT)
・5月28日 WG2(対象部品:ABDおよびTSS)
・5月29日 PT61643-333(MOVに関するテストレポート)
・5月30日 WG3およびJWG5(電源用および通信用SIT)
・5月31日 WG6(複合部品回路)
各WG、JWGおよびPTともに、議題に沿って、議論確認し、予定通り終了することができました。
会議風景
カンファレンスディナー
5/29 (水)18:30~20:30
会議場所と同じホテルの会場をお借りし、カンファレンスディナーを開催しました。初めに、IEC SC37AB国内委員会の山田副委員長より今回の開催にあたっての挨拶をいただき、以降、参加者間の親睦を深めることができました。
カンファレンスディナーの様子
今後の国際会議予定
2025年4月にフランスにてプレナリー会議が計画されており、それまでは適宜オンラインにて審議を継続していく予定です。