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活動報告市場創生部

ALANコンソーシアム、社会実装に向けた新展開
~コンソーシアム発ベンチャーの設立とコンソーシアム活動成果を発表~

ALANコンソーシアム島田代表が水中環境において、新コンセプトのセンサロボットを駆使し、新たな水中事業の実現を目指す「アクアジャスト株式会社」を設立したことを発表しました。また、今回の発表内容含めCEATEC 2023にてALANコンソーシアムと日本水中ドローン協会とで共同出展しました。

10/6記者説明会

コンソーシアム発ベンチャー会社事業内容・設立経緯

「アクアジャスト株式会社」は、水中センサロボットを用いたリアルタイムモニタリングシステムを構築および水中環境下の大容量データ伝送と光無線通信を手掛けます。ALANコンソーシアムでの活動を通じ、水中環境の定量化とリアルモニタリングの重要性を理解し、センサー、通信技術として光、音波、電磁波、カメラを統合し水中環境のデジタル変革(DX)を推進していきます。

コンソーシアム活動成果発表

5年間の活動成果としてALANレポートを発行し、水中光技術と次世代経済圏について説明しました。産業応用、技術動向、市場予測を詳細に説明し、専門家の知識に基づいて執筆されています。水中光技術や、水中ロボティクスなどの技術動向の共有や社会実装に必要なニーズ等の情報共有、これに関する研究開発等の成果の情報発信を通じて、社会の理解促進や市場の活性化を期待しています。

世界初の「水中フュージョンセンサ」技術を紹介

コンソーシアムの代表会社であるトリマティス株式会社では、LiDARとカメラを統合した世界初となる「水中フュージョンカメラ」の開発を進行中です。既に特許出願やコンソーシアム会員からの数社の出資も決まっており、この技術により、水中モニタリングの精度と処理速度が向上し、2023年11月からの実証実験を通じて市場拡大を図っていきます。


記者説明会の様子

水中フュージョンセンサの開発経緯

■当日の映像レポート、配布資料はこちら
https://www.alan-consortium.jp/news/press20231006/

CEATEC 2023出展

水中環境を拓く最先端の光技術をロボットとともに紹介

“「光」×「ロボット」新たな海洋ビジネスに挑戦”をコンセプトに、CEATEC 2023の主催者企画「パートナーズパーク」に展示および講演を行いました。本コンソーシアムでは、水中光技術を中心に社会実装に向けて海洋産業の現状課題に対する具体的なアプローチを検討しています。このプロセスでは、技術を活用するロボットが必須となります。そこで、水中ドローンの人材育成や発展に貢献している一般社団法人日本水中ドローン協会と共同で出展し、新しい海洋ビジネスの可能性をPRしました。
カーボンニュートラル、世界的な海洋水産資源枯渇、インフラ老朽化問題などの社会課題を解決する手段として水中の光技術やロボット活用を期待する声があり、多くの来場者がブースに訪れました。


展示ブースの様子

ALANフォーラムの様子

今後のALAN活動の方向性について

実用化が期待されるALANの注力分野

海洋産業は、従来から日本にとって重要な地位を占めていますが、近年は、ICT/IoTの急速な発展を受け、海中や水中でも陸上や宇宙と同等にデジタル変革(DX)を推進しようという機運が高まっています。デジタル変革は、いわば現実を可視化し、リアルな世界を仮想上の世界に射影する行為でもありますので、現実世界の正確な3D情報を取得することが非常に重要となります。
従来、水中のセンシングは音波を用いたソナー類が主流となります。音波は、濁った水の中や長距離の計測が可能という特徴がある一方で、物理的な通信速度の限界(約10Kbps程度)が見えてきており、低解像度、データ取得・転送の遅延などの課題が挙げられます。そこで、有効な手段となってくるのが、高解像度、データ取得・転送が早い(約1Gbps)、水中光無線通信や水中LiDARです。比較的に早く実用化が期待されている領域としては、養殖産業、船体やインフラのモニタリングシステムで、これらの社会実装に向けて、活動を推進していきます。

本コンソーシアムは、今後もALAN関連技術の社会実装を図るため活動を進めてまいります。本コンソーシアムの目的および事業に賛同する企業・団体の皆様の入会をお待ちしております。

■コンソーシアムWEBサイト

事業内容や会員一覧、入会案内、ALAN関連のニュースなどを掲載しています。
https://www.alan-consortium.jp/