大阪大学でのJEITA関西講座
関西IT・ものづくり技術委員会/産学連携分科会では、会員各社よりエンジニアを大学に派遣して講義を行う「JEITA関西講座」を神戸大学と大阪大学の大学院工学研究科で継続実施しています。
前期の神戸大学に続き、後期は大阪大学の「知価社会論」に7社から7名(「基調講演」を含む)の講師を派遣しました。この講義は、「企業で推進される具体的プロジェクトを題材に、グループディスカションを通じて新たな発想やビジョンを具体的に描く能力を高める。また、社会課題を解決するソリューション創造に必要なデザイン思考法を習得する。」という学習目標を掲げ、今年度は対面を基本に進められました。全体のプログラムは次の通りです。
- 10月7日
- ガイダンス
- 10月14日
- 基調講演① JETRO
- 10月21日
- 「デザイン思考」講義
- 10月28日
- JEITA企業講義① ローム(株)
- 11月11日
- JEITA企業講義② (株)村田製作所
- 11月18日
- JEITA企業講義③ TOA(株)
- 11月25日
- 基調講演② パナソニックHD(株)
- 12月2日
- JEITA企業講義④ 古野電気(株)
- 12月9日
- JEITA企業講義⑤ (株)島津製作所
- 12月16日
- JEITA企業講義⑥ 三菱電機(株)
- 12月23日
- 「デザイン思考」講義
- 1月6日
- 「デザイン思考」講義
- 1月20日
- 「イノベーションについて」
- 1月27日
- まとめ
JEITA講師による講義の様子(対面)JEITA企業講義①~⑤では各社の、1)歴史、2)プロジェクトの成功事例、3)新規事業創出の取り組み、4)人材育成の取り組み、を中心に講義を行いました。
企業講義⑥では、以後の「デザイン思考」に関する講義につなぐ意味を含め「デザイン起点による新規事業創出」をテーマに、三菱電機(株)より取り組みの紹介がありました。
さらに今年度は、講義全体の方向性を示すべく、パナソニック ホールディングス(株)の小川立夫 執行役員・グループCTOより、“「観」を持つ-歴史・時代そして人生-”と題する基調講演を行いました。「有限の時代」の認識の中で「サステナビリティ&ウェルビーイング」を指針としてゆくこと、また、自身の経験と読書から導き出されたさまざまなお話しがありました。
企業講義ならびに基調講演については受講生にアンケートを行い、全体を通じて約95%から「とても有意義」、「有意義」の評価を得ました。「研究開発のやりがいと困難を知ることができた」、「ご自身の体験・考え方を踏まえたお話しで最後まで耳を傾けた」、「なぜデザイン思考が必要なのか理解できた」、また基調講演に対しても「今後の人生を考える上で有益」、「多くの学びを得られる充実した講義だった」等のコメントが寄せられました。
講義ではスマホ、PCを通じて随時質問できるシステムを用い、質疑応答も活発でしたが、一方で、講師と受講生が直接会話する場面が少なかった等の課題もあり、来年度に向け、大学側との意見交換を行ってゆきます。