パルスオキシメータ広告解禁とガイドライン作成
COVID-19の拡大する中、肺炎症状の重篤化の指標の一つに血液酸素飽和度(SpO2)の低下があり、 SpO2を迅速に計測できるパルスオキシメータが新型コロナに対する状態観察の有効なツールとして、広く一般消費者に認知される商品となりました。
その結果、家庭用パルスオキシメータと称するパルスオキシメータが通販サイト等を通じ数多く販売されるようになり、その中には、医療機器未認証品の販売や販売業の無許可販売業者の法令違反販売などが見受けられ、国民の健康にも好ましくない状況を招いていました。
また、医療機器であるパルスオキシメータは法規上、広告宣伝ができず、逆に未認証品は宣伝ができるという国民にとって好ましくない状況がうまれていました。
パルスオキシメータ広告解禁への動きと
ヘルスケアインダストリ部会の対応
ヘルスケアインダストリ部会では、この状況を是正すべく、酸素飽和度測定機普及啓発TFを立ち上げ、厚生労働省に対し、パルスオキシメータの適正な販売・流通に向けて2021年5月以降、数度にわたり問題提起と働きかけを行ってきました。
また、2021年9月に行われた規制改革推進会議 医療・介護WGでは、個人使用が予想され認知が高まった医療機器に対する広告規制継続の是非について議論があり、パルスオキシメータの広告解禁に向けた動きにも拍車がかかりました。
適正広告・表示ガイドラインの作成
このような動きのなか、酸素飽和度測定機普及啓発TFでは、パルスオキシメータの一般市民に向けての適正な販売プロモーションの促進、血中酸素飽和度測定に関する安全な使用に関する一般市民の理解を促進することを目的として、「パルスオキシメータの適正広告・表示ガイドライン」の作成に着手しました。
■パルスオキシメータの適正広告・表示ガイドラインのページはこちら
厚生労働省と協議を重ね、2022年2月3日付でガイドラインを制定、これを根拠にパルスオキシメータは一般向け広告宣伝が解禁されました。
パルスオキシメータを購入・利用する際の注意点
当ガイドラインは、一般市民が適正な購入選択と安全な使用を行える広告表現の適正化を目的としており、家庭等で一般市民がパルスオキシメータを購入する際、利用する際の注意点は以下のようなものです。
- 1 認証されたパルスオキシメータには、認証番号が記載されています。認証番号がついているかを確認して購入しましょう。(認証番号がないものは非認証品です。)
- 2 医師の指導なく、パルスオキシメータの数値によって疾患の自己判断を行わないようにしましょう。
- 3 医師の指導に従って正しく測定を行いましょう。
■パルスオキシメータの正しい使い方のポイント
パルスオキシメータの適正流通に向けて
ヘルスケアインダストリ部会/酸素飽和度測定機普及啓発TFでは、行政のみならず、メディア、ネットモール事業者とも意見交換を行い、パルスオキシメータの適正流通に向けた活動を継続しています。
今後は、家電量販店に対しても働きかけを行い、国民の健康を守るため、健全な市場の育成を図ります。
引き続き、皆さまからヘルスケアインダストリ部会活動へのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。