Activity
活動報告市場創生部

先端交通システム部会の活動紹介

IoT×データ×モビリティ=笑顔の溢れる将来へ。

CEATEC2021特別セッション開催!

先端交通システム部会では、次世代のITS・モビリティのあり方についてCEATECでメッセージを発信しておりますが、今年度は「モビリティによる地方創生」をテーマとし、2人の有識者にご講演いただきました。
まず、経産省・国交省連携のプロジェクト「スマートモビリティチャレンジ」を統括する産総研 ヒューマンモビリティ研究センター 橋本尚久 氏に登壇頂きました。通信システムにより安全性が高められた自動運転や新モビリティを活用する各地の事例をもとに、持続可能な地方創生に向けた現状・将来の課題について、解説を頂きました。
次に茨城県境町で自動運転バスの定常運行に取り組むBOLDLY株式会社から、長橋 愛 氏にご登壇頂きました。BOLDLYは、車両状況の遠隔監視や緊急対応が可能なシステムを備え、ユーザーの安心を第一としながらにして、その運用を地域だけで行えるモデル構築による地方創生を目指されています。ひと と まちを繋ぎ、笑顔を生み出す民間企業による公益性の高いモデルケースとして、取り組んでいく大きな意義を改めて見出しました。
(セッションNo.Ch1-3021、Ch1-3022)

自動走行を支える通信・セキュリティと
データ保持・利活用のあり方議論の加速

さて、前段でご紹介しましたCEATECセッションにおいても共通したポイントであった、サービス性・安全性向上のための「通信」や「データの取扱い」について、先端交通システム部会傘下 自動走行システム研究会では、ITエレクトロニクス業界の観点から、自動運転社会実現のための課題を明らかにすべく議論を行っております。これらに関する活動をご紹介いたします。
自動運転車の通信は、ドライバーに対する情報提供とは異なり、受信した情報に基づいて車両のシステムが行動を決定します。そのため、通信に関するセキュリティ確保は極めて重要な検討事項と考えます。当会では路車間、車車間通信で、将来起きる可能性のあるセキュリティ上の課題や脅威について、産総研サイバーセキュリティセンターや慶応義塾大学、JARIといった研究機関と連携して議論を進めています。
また、将来のLV4以上の自動運転車が一般道を含め走行する社会では、事故発生時、ドライバーすらも目撃者たり得なくなることが考えられます。このとき、事故原因の究明には、記録されている客観的なデータが重要になります。当会では、自動運転車の事故に際し、事故被害者はもちろん、自動車メーカー、各種部品サプライヤーを含むあらゆるステークホルダにおける正当性と、適切な責任の所在を明らかにできる映像データのあり方や、紛争解決の迅速化・デジタル化に資するデータ利活用も視野に議論しています。

自動運転記録データ利活用の目的・構想

自動運転記録データ利活用の目的・構想

今後これらのテーマについて、JEITA内外の関連する組織・団体と積極的に情報交換を図り、将来のより良い社会・市場の創生に貢献したいと考えておりますので、是非、議論にご参画下さいますように宜しくお願いいたします。