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共創プログラム採択事例
-埼玉県 社会課題解決型オープンイノベーション支援事業-

プロジェクトマネジメント受託日:2020年4月28日

JEITAは、埼玉県ならびに埼玉県産業振興公社が主体となって進める本事業にプロジェクトマネジメントとして参画しました。

JEITAが地方自治体による技術活用支援事業に参画するのは初めてで、地域における社会課題解決のためにテクノロジーを社会実装する取組みを支援しました。

地方自治体事業に参画した背景

埼玉県が実施する「社会課題解決型オープンイノベー ション支援事業」は、先進技術を活用する埼玉県内外の企業が、オープンイノベーションにより連携・共創して革新的な新製品・新サービスの社会実装に取り組み、社会課題解決と成長産業の創出を目指す事業です。

CPS/IoTを活用し超スマート社会(Society 5.0)の実現を目指すJEITAは、活動の方向性を同じくする本事業へ賛同し、 プロジェクトマネージャという立場で本事業に参画することとなりました。 地方自治体の技術活用支援事業にJEITAが参画するのは今回が初めてとなりました。

JEITAの役割と各WGの活動について

埼玉県、埼玉県産業振興公社、ならびに本事業に参画する3つのWGとともに、with/afterコロナのニューノーマル時代において 複雑化する社会課題の解決を目指しました。

<JEITAの主な役割>
1. オープンイノベーション型事業の推進サポート
2.事業を通じて得られた成果・可能性を社会へ浸透させるための広報支援

<JEITAのマネジメントによるWG活動>
※各WGの取組詳細は以下のインタビュー記事をご覧ください。

WG1「アバターロボットを活用した災害に強い社会の構築」
参画企業:avatarin 、 タムロン
取組概要:

 ANAホールディングスを持株会社とするavatarinは、CEATEC 2019で紹介した遠隔技術を用いたテクノロジー「newme」を活用し、タムロンの熱画像/温度カメラモジュールを組み合わせ、医療現場や人の多い場所において人を介さずに発熱者を検知することにより、新型コロナウイルス感染症の拡大防止などに寄与することを目指しました。

取組詳細記事:
 コロナ対応にアバターロボットの可能性、avatarinが埼玉県で実証実験
WG2「小型無人搬送車を用いた無人配送システムの構築」
参画企業:ステンレスアート共栄 、 アトラックラボ
取組概要:

 高齢化が進む埼玉県において商品デリバリーなどのニーズに応える形での社会実装を目指し、板金加工の高い技術を持つものづくり企業として活躍中のステンレスアート共栄、ユーザフレンドリーな自動走行車の車体を制作、アトラックラボは自動走行のシステム開発を担当し、実際のユーザがいる場所を利用、安全性や走破性に関する走行実証を行いました。

取組詳細記事:
 無人カーで買い物難民を救う、埼玉の中小企業が挑む自動走行
WG3「超高齢化社会に求められるAI 、ロボットを活用した医療・介護需要の低減」
参画企業:RDS 、 タクモス精機 、 R2 、 exiii design 、 マグネット 、 make sense
取組概要:

 高齢化による医療・介護費負担を低減するために、人を追尾して歩行データを取得するロボットの開発と、そのデータから認知症等への罹患可能性を指摘するためのシステムを構築し、先進技術を活用した未病対策として社会実装を目指しました。

取組詳細記事:
 歩く姿を分析して病気を発見! AIとロボティクスが融合した「自動歩行計測システム」とは?

活動成果を社会へ発信

埼玉県内に限らず幅広い層に対し、取り組み内容を広く発信するために、キックオフミーティング(記者説明会)を開催し、併せてCEATEC 2020 ONLINEに出展しました。本事業の取り組みと目指すゴールイメージを共有することで、先進技術に対する社会受容性を高めるとともに、オープンイノベーション型事業の機運醸成を図りました。CEATECでは、各WG協力の下で充実したコンテンツとともにブースを展開、ブース内では一部実証の様子なども公開された こともあり、会期中の来場者数は2000名を超えました。

地域×企業の更なる共創を推進

社会課題がますます複雑化する昨今、本事業のようにオープンイノベーション型・共創事業の必要性は今後ますます高まると考えられます。特に新しい生活様式においては、技術力の向上だけを追求するのではなく、暮らしや地域に根差した技術革新、そしてユーザニーズに合った製品の市場投入が重要となります。

そのような時流を見極めながら、CPS/IoTのフロントランナーが一同に介する業界団体であるJEITAは、地域・企業を始めとするあらゆるステークホルダーの結節点としての役割を果たし、共創をますます加速させていきます。

各地方自治体・公共団体の皆さまにおかれましては、お困りごとがございましたらお気軽にご相談ください。

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担当部門・お問い合わせ先

  • 一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)
    事業戦略本部 市場創生部 E-mail:kyousou-pg@jeita.or.jp