大阪大学でのJEITA関西講座
関西IT・ものづくり技術委員会/産学連携分科会では、会員各社よりエンジニアを大学に派遣して講義を行う「JEITA関西講座」を神戸大学と大阪大学の大学院工学研究科で継続実施しています。
後期に実施する大阪大学の「知価社会論」では、昨年度より講義に「デザイン思考」を取り入れています。今年度は、デザイン思考を用いた新たなモノ・サービスのアイディア創出に取り組みました。全体のプログラムは以下の通りです。
【研修テキストの目次】
- 10月 4日 ガイダンス
- 10月11日 基調講演「知価社会とは?」①
- 10月18日 デザイン思考について(新製品の構築方法)
- 10月25日 基調講演「知価社会とは?」②
- 11月 8日 デザイン思考について(実践編①)
- 11月15日 講義①パナソニック(株)
- 11月22日 講義②TOA(株)
- 11月29日 講義③(株)村田製作所
- 12月 6日 デザイン思考について(実践編②)
- 12月13日 講義④ ローム(株)
- 12月20日 講義⑤(株)島津製作所
- 1月10日 講義⑥三菱電機(株)
- 1月24日 学生アイディアピッチ
- 1月31日 まとめ
JEITA各社の講師からは、①会社の歴史、②プロジェクトの成功事例、③新規事業創出の取り組みにつき講義を行ないました。今年度は、スマホ、PCから随時質問できるシステムの導入により、従来に増して活発な質疑応答が実現したこともあり、毎回の講義後に行ったアンケートの総計で、「とても有意義だった」と「有意義だった」を併せて9割を超える評価が得られました。
この講義と並行して、学生は、デザイン思考を用いた新製品の構築方法(ユーザーが潜在的に欲しているモノ・コト=インサイトを把握する、先入観や心理的バイアスを取り除いて現実的な提案=コンセプトに落とし込む)について学びました。
その上で、約70名の学生は12グループに分かれ、各グループには6つのテーマ(身体の状態を知る、モノの状態を知る、生活を楽しむ、災害から命や社会を守る、時空間を移動する、メッセージを伝える)からそれぞれ1つが割り当てられます。各グループは、JEITA各社におけるプロジェクトの成功事例を参考にしつつ、講義外でも担当教員とワークを重ねながら、割り当てられたテーマに関する新たなモノ・サービスのアイディアを練ってゆきました。
プレゼンの様子
講座の締め括りとして、1月24日(金)にはアイディアピッチが行なわれました。各チームは、プレゼン1分+Q&A 5分の持ち時間で順番に発表を行います。各社講師、産学連携分科会委員の参加も多数あり、それぞれの発表に対し、事業の視点を踏まえた質問や、よりよいコンセプトとするためのアドバイスを行いました。最後には講師・委員全員から講評を行い、多くの学びを得られる充実した内容となりました。
JEITA講師との質疑応答