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関西支部活動報告

環境セミナー2019

関西環境対策委員会は3月5日(火)に大阪の中央電気倶楽部で「環境セミナー2019」を開催しました。2000年より毎年開催し、本年で20回目となります。製品含有化学物質の規制が世界中に広がり、企業にグローバルな対応がますます求められている状況を背景に、本年も「化学物質規制の最新動向」に関連する2つの講演を行い、国連のSDGsの視点に立った先進企業のESG経営の取り組みを紹介する特別講演も行いました。

化学物質のリスク評価を通じて
意識していただきたいこと

(独)製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター 藤澤 久 所長より講演をいただきました。日本における化学物質管理制度と役割分担、化学物質審査規制法、化学物質排出把握管理促進法の考え方や直近の動向、変更点など分かり易く説明をいただいた後に、化学物質のリスク評価に関して、原則、信頼性、認知等多様な視点から解説をいただきました。また、企業にとってのリスク管理の在り方について参考となる近年の化学物質問題に関する具体的な事例の紹介もいただきました。

自動車部品工業会における
製品含有化学物質規制について

(一社)日本自動車部品工業会 技術部 筒井将年 部長より講演をいただきました。最初に自動車部品業界の概要と製品含有化学物質規制に対する組織体制や取り組み内容をご紹介いただき、続いてEUにおけるELV指令(廃自動車に関する指令)についてRoHS指令(電気・電子機器に含まれる特定有害物質使用を制限する指令)との比較を交えて解説をいただくとともに、中国のELV規制の直近の動向についても説明をいただきました。その後に新規規制物質に関して、自動車部品の業界で関心のある物質を、その理由や今後のリスク、対応の方向性を含めてご紹介をいただきました。

コニカミノルタのESG経営

最後にコニカミノルタ(株)サステナビリティ推進部 高橋壮模 部長より特別講演をいただきました。ESG経営の先進企業である同社の考え方や取り組みについて、国連のSDGs17目標の視点にも立ちながら説明いただき、「サステナブルグリーンプロダクツ」、「グリーンファクトリー」、「グリーンマーケティング」の3つのグリーン活動について、具体的な事例を含めて解説いただくことで、社内だけではなく社外をも巻き込んで実効性を確保する環境経営に取り組む姿を紹介していただきました。

関西支部_P1020141 すべての講演を終えた後に、3人の講師の方全員に登壇をいただいて、他の講師の講演内容を含めて、それぞれに感想や気付きのコメントをいただきました。その後には全体質疑の時間を設けて、会場の受講者からの質問にも丁寧に答えていただきました。当日の参加者は81名で、受講者アンケートではセミナー全体について、好意回答(とてもよかった、よかった)が85%あり、有意義なセミナーとして評価をいただきました。