「Windows 10のメリットを
活用するための
ポイント(Ver.2.0)」のご紹介
PC・タブレットユーザサポート専門委員会では、「サービスとしてのWindows」に関連したWindows 10の特徴や留意点をユーザに正しく理解してもらうことを目的に作成した「Windows 10のメリットを活用するためのポイント(Ver.2.0)」という文書を、2018年12月にWebに公開しています(図1)。
改めて、この文書のコンセプト、活用方法等についてご紹介します。
「サービスとしてのWindows」に
言及した一般ユーザ向けの文書
書店には、Windows 10に関する一般ユーザ向けのハウツー本がたくさん並んでいますが、「Windows 10のPC・タブレットを実用的に使用するためには、継続的に新しいバージョンに更新し続ける必要がある」という「サービスとしてのWindows」の本質に言及しているものは、まず見つかりません。
それでも、Homeエディションをメインに使用している一般ユーザには、半年に1回、大きな環境変更を伴うバージョンアップ(機能更新)が否応なくやって来ます(図2)。それに対して、精神的および物理的な備えをしておくことが大変重要なのです。
【図2:Homeエディションのバージョンアップのイメージ】
情報システム部門が面倒を見てくれる企業ユーザよりもむしろ、一般ユーザの方が、このことを正しく理解しておくべきだと考え、この文書を作成しました。
このような情報がまとまった文書は、他に存在しないと思います。PDFファイルでの共有、印刷しての配布など、柔軟に活用してください。
企業ユーザでの活用方法
企業の情報システム部門の方であれば、この文書に書かれている内容は、すでにご存じだと思います。ただ、エンドユーザの理解は、十分とは言えません。
Windows 10にはいくつものバージョンがあり、バージョンの違いによって意外と大きな差異があることすら意識していないユーザもいると思います。
【図3:バージョン情報】
さらに、OSビルドが何を意味しているのか知らないユーザはもっと多いはずです。
「バージョン情報」の画面(図3)でそれらの情報を確認することの意味を理解しておくだけでも、何かトラブルに遭遇した時の、情報システム部門とのやり取りが、かなりスムースになると思います。
企業の情報システム部門の方には、この文書を「ここだけでも読んでおくと役に立つよ」というアドバイスとともに、エンドユーザの方に案内してあげて欲しいと思います。
「難しくて読めない」確かにその通り
この文書を紹介するとほぼ必ず「文字が多くて読みづらく、普通のユーザには難しくてとても読めない」という感想をいただきます。確かに、あまりPCに詳しくない一般ユーザにとっては、かなり難しいことも記載しています。
【図4:Windows 10のダウンロード】
ただ、全てを理解する必要は無いのです。まずは、判る部分だけを自分のものにして、後はWindows 10を使用する過程で、徐々に身に着けていけばいいのです。「そういえば、あの文書に何か関係することが書いてあったかも」と思ったら、読み返して、判る部分を増やしていくといいでしょう。8割がた理解できれば、恐いものは無くなると思います。
まずは、「Windows 10のダウンロード」のページ(図4)でインストールメディアを作ってみると、意外と簡単にマスターできることが判るはずです。
Windows 7ユーザへの提言
Windows 10バージョン1809のリリース当初、いち早くこのバージョンを適用した一部のユーザが、特定のフォルダ下のデータが削除されるという不具合に遭遇したのは、記憶に新しいトラブルです。
ユーザがもう少し慎重にバージョンアップに臨んでいれば、回避できたケースもあったように思います。
PC・タブレットユーザサポート専門委員会では、ユーザがWindows 10に対する正しい理解をすることで、不要なトラブルへの遭遇を回避できるようになることを願っています。
2020年1月14日にはWindows 7の延長サポートが終了します。「サービスとしてのWindows」の本質を理解せずにWindows 10に移行したら、相当の苦労をすることになると思います。ですから、特にWindows 7のユーザには、この文書を読んで早めにWindows 10への移行に着手して欲しいのです。
逆に、Windows 7の延長サポート終了を契機に、Windowsの使用を辞める、という方は、この文書を読む必要はありません。