2018GAMS千葉会議(第19回)概要
半導体産業界における、世界主要6地域(日本、米国、欧州、韓国、チャイニーズタイペイ、中国)で構成される本会議体は4年ぶりの日本開催となりました。
開催日程
会期:2018年10月15日(月)~10月19日(金)
場所:シェラトングランデ東京ベイホテル(千葉県舞浜)
日程:10月15日: JSTC –C/TF, JSTC-Bi, ESH C/WG
10月16日: Regional Support Workshop, ESH C/WG
10月17日: JSTC, Encryption Small Round Table,
10月18日: GAMS, JSTC-C/TF
10月19日: JSTC
半導体分野では通商、環境、知的財産権等の国際的課題に関し、6極が半導体業界として共通に対処するための国際協議・調整のスキームが確立しています。
年3回、JSTC会合(2月)、WSC/JSTC会合(5月)、GAMS/JSTC会合(10月)があり、一堂に会し課題対応にあたるように運営されています。
GAMS本会議(10月18日)や併催Work Shopを含めると20を超える会議数となり、例年よりも多くの参加者があり、延べ人数130名を超える活気ある会合となりました。
日本からは、経済産業省/NEDO:成田審議官以下、14名。半導体部会:上田部会長以下、17名。JEITA:長尾専務以下5名の出席となりました。
続いて主な案件についてご紹介いたします。
通商関係
①地域支援プログラム/第3回地域支援ワークショップ
(WS)主催国として成田審議官が議長を務めました。このWSは、WTO補助金ルールに則り各極の地域支援プログラムに関する相互理解を深めること、仕組みの透明性を高めることを目的としております。
各極からのプレゼンテーションに続き、活発な質疑応答が行われ、相互理解の促進となりました。今後、定期的な情報交換を通じて、透明性を高めていくことにしております。
②暗号スモールラウンドテーブル
サイバーセキュリティは、非常に重要な課題です。WSC(世界半導体会議)では、“市場が差別の無い、開かれ自由なものであること”を基本とした暗号化原則を定めております。
今回は、各極における暗号法や関連法律について、WSC暗号化原則に基づく、自己評価調査(適合性評価)の発表を実施しました。
知的財産権
営業秘密保護についての情報交換を行い、今後の進め方を議論しました。
WIPO(世界知的所有権機関)との電話会議を実施しました。
Conflict Minerals/紛争鉱物
世界的に関心が高い本件に関し、WSCでは2013年に「WSC紛争鉱物方針書(WSC Conflict-Free Supply Chain Policy)」を策定し、半導体製品において「責任ある鉱物」を使用することに対する取り組みを行ってまいりました。
本年5月のWSCにおいて、現況や広範性を意識した内容に「本方針書」を更新いたしました。
GAMSでは、これらを推進し、取り組みの強化をはかっている旨の報告を行いました。
反模倣品啓発活動
各極で実施している、ポスター掲示による啓発活動や政府機関による摘発事例について紹介が行われました。本活動の重要性に鑑み、継続して取り組んでまいります。
最終日のイベント
最終日は会議参加者の慰労を兼ね、各開催地ではツアーが行われております。
今回は、葛西臨海水族園を訪問いたしました。
今後の予定
次回2019年10月に米国で開催される予定です。
備考
GAMS: Governments/Authorities Meeting on Semiconductors: 半導体における政府当局間会合年1回開催10月
WSC: World Semiconductor Council:世界半導体会議 年1回開催5月
JSTC: Joint Steering Committee(世界半導体会議の)合同運営会議 年3回開催(2月単独開催)