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2024年 年頭所感

 

一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
会長 小島 啓二

会長 小島 啓二

 年頭に当たり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 ここ数年における大きな社会変化として「新型コロナを契機としたデジタル化の加速」「企業行動に対する価値認識の変化」「経済安全保障の確保」の3つが挙げられますが、昨年はそれらがより一層加速した年であったと感じています。

 生成AIの爆発的な発展をはじめ、急速な進歩を続けるデジタルテクノロジーを、社会・経済のあらゆる場面でどう使いこなすか、いかに社会実装するかが、社会課題の解決や経済成長に直結する時代となりました。デジタルテクノロジーはカーボンニュートラル等の社会課題解決のカギとして、我が国の潜在成長率の向上に大いに寄与するものに他なりません。半導体、電子部品、電子機器、ソフトウェアなど、当業界が担う品目はいずれも社会のデジタル化を支える不可欠なものであり、当業界は社会のデジタル化により豊かな未来を築くという大いなる使命を担っています。

 テクノロジーの進化のスピードが加速し、社会がそれらを受け入れ許容するためのリードタイムとのギャップが広がるなか、調和の取れた社会実装のための環境整備も不可欠です。当協会では、国が推進する半導体デジタル戦略に呼応した人材育成の取り組みや、AIに関する提言の改訂をはじめAIの可能性と問題意識を共有するコンファレンスを実施するなど、業界として積極的に取り組みを進めてきました。本年も引き続き、Tech7と呼ばれるG7各国・地域のデジタル業界団体とも連携しながら、最新テクノロジーの社会実装を推進してまいります。

 今年は当協会が主催する展示会「CEATEC」が25周年を迎えます。家電見本市として豊かな社会の姿を発信してきた歴史を持つCEATECは、ときに社会に変化を生み出し、ときに社会と共に歩むことで、いまや「デジタルイノベーションの総合展示会」となり、テクノロジーの社会実装を推進する仲間づくりや共創のきっかけを生み出す場に発展しました。デジタルテクノロジーにより豊かな未来を築くためには、産業・業種を超えて、力を合わせなくてはなりません。25周年のCEATECにて未来に対する大きな志や可能性を広く社会に発信、共に成長していくため、多くの方々のご参加・ご協力をよろしくお願いいたします。

 先行きが見通しづらい情勢が国内外で続いていますが、世界に先駆けたSociety 5.0の実現を目指し、日本そして地球のために、デジタルによる日本経済のさらなる活性化、そして社会や暮らしに貢献することが我々の未来に対する責任です。政府をはじめ関係各所と密に連携しながら、会員の皆様とともに、積極的に事業を推進してまいりますので、今後ともご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

 2024年が辰年にふさわしく、新たな成長を遂げる一年になることを心より祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

 

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