2023年12月21日 一般社団法人 電子情報技術産業協会 |
●生成AI市場の世界需要額は年平均53.3%で成長、2030年には2,110億ドルに達し、2023年の約20倍となる見込み ●生成AIの利活用分野はより一層広がる見込みで、特に製造分野の伸長が著しく、年平均54.6%で成長、2030年には507億ドルへと拡大する見通し ●生成AIの利活用の広がりはハードウェア市場にも影響を及ぼし、世界で+7.8%、日本で+6.0%程度の押し上げ効果が見込まれる 一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA:代表理事/会長 小島 啓二 株式会社日立製作所 代表執行役 執行役社長兼CEO)は、本日、生成AI市場の世界需要額見通しを発表しました。本調査は、主要国政府の政策や海外先進企業の動向など公知情報の分析と、国内先進企業へのヒアリングをもとに推計したものです。 世界の生成AI市場の需要は2023年の106億ドルから、2030年には2,110億ドル、約20倍に急速に成長すると見通しました(*1)。日本市場も現在の15倍となる1兆7,774億円に成長する見通しです(*2)。アプリケーションの急速な普及や専門分野向けの生成AI活用ニーズの拡大により、徐々に適用/応用範囲を広げ、市場が拡大していくと見込まれています。 生成AIの利活用分野は今後、より一層広がっていくことが予測され、特に伸長が著しいと見込まれるのが製造分野です。製造現場における業務支援や製品開発支援など、ユースケースが多岐にわたることから、年平均54.6%で成長し、2030年には507億ドルへと拡大する見通しとなりました。他にも金融や公共、通信・放送分野などにおいて、作業の効率化や創作活動の拡大などで利活用が広がると見通しています(*3)。 また、生成AIの発展や利活用の広がりは、ハードウェア市場にも効果を及ぼします。パソコンやスマートフォン、ヘッドマウントディスプレイ、サーバ、ストレージなどハードウェア11品目を抽出して需要見通しをまとめた結果、生成AIにより世界で+7.8%、日本では+6.0%程度の押し上げ効果が期待できる見通しとなりました(*4)。特にインフラは、生成AIの処理・実行において膨大なデータの保管・管理のためのサーバやストレージが必要となることから、大きな押し上げ効果が見込まれています。 生成AI市場の大きな成長が期待される一方、生成AIの普及に伴い、偽情報の拡散や著作権の問題などの課題も顕在化しつつあります。調和の取れた社会実装のためには環境整備が不可欠であり、国際的な枠組みやルール形成などが必要です。JEITAは世界各国・地域のデジタル業界団体と引き続き連携して、会員企業と共に各種事業を推進してまいります。 今後の取り組みにつきましては、随時発表いたします。 ※本発表はJEITAが発行した『注目分野に関する動向調査2023』(2023年12月発行)にその詳細が報告されています。併せてご覧ください。 『注目分野に関する動向調査2023』(冊子版・PDF版) ■無償公開の数字/グラフ/分析コメントはこちら【概要PDF】 (ご参考・関連するデータ等) 本資料の取扱について(ご注意) 【禁無断転載】 本資料の内容の一部または全部を無断で複写複製することは、法律で認められた場合を除き、著作権及び出版者の権利の侵害となります。 【開示や公表の制限】 本資料と、これに含まれる情報は、本資料の購入者だけに提供しているものです。それ以外への開示や公表は行わないようにご注意ください。 ただし、本資料の購入者は、出典を明記すれば、グラフ加工データの社外利用を許可します。(営利目的・商用利用は不可。) |