お知らせ
INFORMATION

EUによるIT製品への関税賦課に対するWTO紛争解決手続きに基づくパネル審査報告について

 

2010年8月17日

社団法人電子情報技術産業協会
会長 下村節宏
社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会
会長 山本忠人
一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会
会長 川村 隆



 今般、WTO紛争解決手続きに基づくパネル審査において日本政府の主張が全面的に認められ、EUによるIT製品3品目への関税賦課について関税譲許違反とする裁決が下されたことを、産業界として歓迎する。

 産業界としては、WTO情報技術協定(ITA:Information Technology Agreement)は世界の情報化の推進にとって極めて重要との認識の下に、協定対象製品へのEUによる関税賦課の撤廃を強く主張してきたところであり、今回、日本政府が米国及び台湾と連携してWTO体制の下でこの主張の正当性を認めていただくべく御尽力いただいたことに深く感謝する。

 産業界では最新技術を製品に盛り込み多機能化させる傾向にあり、その結果、ITAの対象外とされて輸入関税が課される懸念があったが、今回のパネルの裁決によりそれが払拭されたことは、産業界の国際競争力の観点からも大変意義深いものである。

 産業界としては、今回の裁決に基づきEUが速やかに関税措置を撤廃することを希望するとともに、今後ともITAの維持と発展を通じた世界経済の更なる発展を期待したい。

以上



注)情報技術協定(ITA)とは、1996年12月のシンガポールWTO閣僚会議において、 情報技術製品(コンピュータとその周辺機器、通信機器、半導体、半導体製造装置など)の関税を2000年までに撤廃することを目的に29ヶ国・地域が合意した協定。ITAへの参加は、2008年5月時点で71ヵ国・地域に拡大している。
 今般のパネル裁決は、2008年5月に日本政府が米国政府と共同でWTO紛争解決手続き上の協議要請を行っていたことに対応するもので、裁決された品目は、複合機、PC用液晶モニター、セット・トップ・ボックスの3品目である。

 

ご訪問いただきありがとうございます。
当ウェブサイトのよりよい情報提供・サービス向上のため、ポリシーに基づいたCookieの取得と利用に同意をお願いいたします。

ページトップへ