活動報告
関西支部
Activity

2018技術セミナー

2018技術セミナー関西IT・ものづくり技術委員会では9月20日(木)に大阪歴史博物館で「イノベーションを通じた日本の成長戦略~IoT・AIがもたらす社会変革と企業の成長戦略について~」をテーマに標記セミナーを開催し、約200名の参加がありました。

IoT時代における日本のエレクトロニクス産業の変遷と
パナソニックの戦略について

東 啓 委員長(TOA(株))の挨拶に続き、パナソニック(株)の梶本一夫 氏より講演いただきました。 「デジタル化とインターネットの普及を経てIoT+AIの時代となり、家電の価値がモノからコトに移る中、日本企業はニーズ・シーズを重視し、汎用性の視点に欠けるのでは」という課題提起がありました。汎用中心のエコシステムでは、オープンソース、ソフトウエア開発キット、クラウド、M&A等、多様な取り組みが求められます。日本が再び飛躍するためには、コトづくりファーストの戦略、社内プロセスのオープンイノベーション化、「ストック型」ソフトウエア開発、現場へのエンパワーメントが重要です。AI・ロボティクス家電や自動運転・コミュータ、店舗・接客ソリューション、次世代物流・搬送など同社の豊富なIoT事例も紹介されました。

IoTがもたらすクボタの革新について

(株)クボタの飯田 聡 氏より講演いただきました。 農業就労者の減少をはじめ、日本農業が抱える諸課題の解決に向け、同社では、高性能・高耐久/低価格農機、IoTを活用した営農支援システム(KSAS)、自動・無人化農機によるスマート農業システムの開発に取り組んでいます。KSASでは、PDCAを回す農業(農地・圃場情報の入力→作業指示、進捗確認→収量・食味・生産性の分析)により、食味のバラツキを抑え、収量を増加させます。今後は、IoT・ロボット技術の活用により、超省力・高品質の生産と、自動・無人化を進めます。水・環境分野共通のソリューションとして、クラウドによる遠隔監視/故障予知・診断システムを有するプラットフォーム(KSIS)も紹介されました。

AIの民主化への取り組みと目指す社会

日本マイクロソフト(株)の榊原 彰 氏より講演いただきました。 同社は、データセンターや海底ケーブルへの莫大な投資により、ソフトウエアライセンスからクラウドに事業シフトしました。米政府に次ぐ世界2位のネットワーク規模を誇り、140カ国でクラウドを提供、「地球上の全ての人々と全ての組織がより多くのことを達成できるようにする」をミッションに「AIの民主化」(低コストでオープンなAI機能の提供)に取り組んでいます。「人間の能力と同等もしくはそれ以上」の様々なAI技術による多様なアプリケーションが紹介され、特に身体の障害をAI技術で克服する事例は感動的でした。最後に「パートナーシップ オンAI」として、日本におけるAIの社会実装を共に考えよう、と呼びかけられました。

2018技術セミナー今回初の試みとして、各講演の質疑とは別に、講師によるパネルディスカッション形式で全体質疑を行いました。アンケートの評価は94%が好意的(とても良い、良い)で、「異なる3つの切口の講演で、面白かった」「分かりやすく、内容も幅広い」「全体質疑が刺激的だった」等のご意見もいただきました。