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プレスリリース
    環境、安全、健康問題に関するWSCガイディング・プリンシプル
    はじめに

    半導体産業は、世界でもっとも革新的な産業である。過去40年にわたる年平均成長率は、他のすべての産業界の成長を上回るものである。半導体は、あらゆる産業で利用されている電子機器のキーコンポーネントである。

    成長と技術進歩は、半導体産業を常に発展させてきた。半導体産業は環境、安全および健康問題(ESH:Environmental, Safety and Health)の分野において優れた実績を残してきた。業界は、これらの分野においては今後も非常に前向きでありつづけたいと思っている。そこで、WSCは、将来の社会からの要求に対し、我々のリーダーシップをより強化するために、これらの「ガイディング・プリンンシプル」を宣言するものである。科学的調査にもとづいて、我々は自らの決意をサポートするため適切な投資を行っていきたい。

    半導体産業は世界経済を育成しつつ、率先して継続的な発展と共通の課題に取り組んでいく最前線の産業であるべきだとWSCは考える。さらに、WSCは、ESHを共通の課題として取り扱うべきであると認識し、メンバーの協力のもとに作成された以下のガイディング・プリンシプルを採択した。

    ガイディング・プリンシプル

    1. WSCメンバーの政府及び当局によって批准されたESHに関する国際規定に留意するとともに、WSCメンバーが属する自国又は地域のESH基準に適合し、更にレベルの高い環境管理を目指す。
    2. 半導体工場で使用されるエネルギー、水、その他の原料等を、効率的使用やリサイクル化、及び製造プロセスと工場運転の最適化により削減し、天然資源の消費を減らす。

    3. 例えば、エネルギー効率の高いコジェネレーションシステムや、経済効率が良く再生可能な代替エネルギーの導入などを進める。

    4. 環境汚染防止
        a)半導体工場で省エネ施策や、エネルギー効率が良い新エネルギーの導入や代替化などを進め、さらにPFC(パーフルオロカーボン)ガスの排出削減を図ることで、温室効果ガスを含むガスの排出抑制を進める。
        b)オゾン層破壊性の高い物質の使用を中止する。
        c)廃棄物は、まずその発生を減らすことを第一の目標とする。以下、処理の段階としては、廃棄物の量を減らすための再利用(reuse)、再生(recycle)を図る。次に、回収されたエネルギーを利用しながらの廃棄物処理を行う。次に、回収エネルギーを利用しない一般の焼却を行う。最後は埋め立て処分とする。
    5. 製品設計、製造工程、化学物質の選定、半導体設備の導入、工場の建設においてESHを考慮した設計や最適化を行う。また、最終製品の環境への影響を減らすために、可能であれば、最終製品の環境負荷を軽減するために、ライフサイクルアセスメント(LCA:製品ライフサイクル環境影響評価方法)の概念を適用していく。
    6. 従業員のために安全かつ健康的な労働環境を提供し、健康向上のための活動を推進する。科学的根拠に基づく化学物質管理、及び効果的な労働環境を維持するための健康への影響評価やリスク評価等に関する国際協力を推進する。
    7. WSCメンバーは、各々の会員企業や納入業者に対して、環境管理システム(たとえばISO14001、EMAS等)の取得を推奨し、取得を支援する。
    8. WSCメンバーは各々の会員企業に対し、半導体業界全体で進めているESH推進活動に参加し、ESH活動の成果を公表するように促す。
    9. 国際的なESHの成果を共通に把握するために、WSCメンバー間の国際協力活動を支援する。共通の課題に対し、最も効果のある方策(BEST PRACTICE)がとられるように、また、革新的な解決策を共有するように努力をする。
以 上

 
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