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6月の動向に関するコメント

6月概況: 民生用電子機器の6月出荷金額は、映像機器とカーAVC機器が牽引して2,092億円、前年比124.9％と大幅な伸びを示し、7ヶ月連続のプラスとなった。1-6月でも、1兆349億円、同109.7％となった。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、アテネオリンピックを前に、液晶カラーテレビ、PDP、DVD録再機が大きく伸長し、6月単月で1,258億円、前年比134.9％と12ヶ月連続のプラス、1-6月でも6,135億円、同112.7％と高い伸びとなっている。
音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の需要一巡やCDラジカセの低迷など、市場を牽引するリーディング商品不在により、6月は155億円、同80.6％、1-6月が1,007億円、同84.9％と依然厳しい状況が続いており、2000年3月以来マイナス推移から脱していない。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステムとカーカラーテレビが好調で、6月が679億円、同123.4％と2ヶ月ぶりのプラスとなり、1-6月では、3,207億円、同114.4％であった。

主要製品別動向

カラーテレビ全体計（CRT＋液晶＋PDP）は700千台、前年比103.9％と2002年11月以来のプラスとなった。CRTカラーテレビは同82.3％と引き続き減少傾向であったが、液晶テレビとＰＤＰがアテネオリンピック開催を控え、CRTカラーテレビの減少を補う伸びを示した。構成比は、CRTが62.7％、液晶が32.2％、PDPが5.1％であった。
液晶カラーテレビは225千台、前年比184.5％となった。10型以上では205千台、同197.6％と更に高い伸びを示している。
PDPは36千台、前年比198.6％と高い伸びを示し、13ヶ月連続でプラスとなった。うちＢＳデジタルチューナ付は33千台、搭載率は91％であった。
液晶カラーテレビとPDPとに需要がシフトしており、CRTカラーテレビは25ヶ月連続で前年を下回っている。標準（4:3）型は前年比84.0％、ワイドテレビが同70.0％であった。BSデジタルテレビの大部分を占めるハイビジョンテレビは31千台、同80.7％と2ヶ月ぶりのマイナスであった。
BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、6月末でBSデジタルＣＲＴテレビが1,455千台、BSデジタルＰＤＰテレビが509千台、BSデジタルチューナは902千台となった。また、BSデジタル液晶カラーテレビは、6月実績が74千台、累計が535千台となり、BSデジタル関連機器の累計出荷台数は3,401千台となる。（なお4月実績から、BSデジタルチューナは地上デジタルチューナとの共用機を除いた数値である）
DVDビデオは618千台、前年比184.3％と数値を公表し始めた1999年1月以来プラスが続いている。アテネオリンピックを目前に、DVD録再機は341千台、同317.4％と大幅な伸びを示した。
録再機は、DVDビデオの55％と過半数を超え、録再機の76％を占めるHDD内蔵は前年比で418.6%とさらに大きく伸長した。再生機は前年比121.5％と2ヶ月連続で増加した。再生機の46％がＶＴＲ一体型である。
VTRは149千台、前年比72.5％と2001年3月以来のマイナスが続いている。ＤＶＤビデオのＶＴＲ一体型再生機と合せると276千台となる。
ビデオ一体型カメラは、117千台、前年比97.5％と3ヶ月連続のマイナスであったが、マイナス幅は減少した。
ステレオセットは、158千台、前年比83.4％と2ヶ月連続のマイナスとなった。ステレオセットMD付も前年比86.0％と2ヶ月連続のマイナスであった。
ポータブルCDプレーヤは110千台、前年比105.6％で2002年10月以来のプラスとなった。ポータブルＭＤプレーヤは、173千台、前年比74.4％と4ヶ月連続でマイナスであり、ヘッドホンステレオは同70.3％と引き続き前年実績を大幅に割り込んでいる。
カーオーディオは、カーCDプレーヤが前年比97.6％、カーMDが同80.8％、カーラジオが同83.2％と各々で3ヶ月連続でマイナスとなった。カーステレオも同80.6％で引き続きマイナスであった。
カーカラーテレビは102千台、前年比118.3％と6ヶ月連続のプラスとなった。カーナビゲーションは366千台、同125.6％で1999年11月以降プラスが続いている。ソース別の構成比はＤＶＤ－ＲＯＭタイプが前月の75％から63％に低下し、ＨＤＤタイプが23％から33％に上昇した。