JEITA / 統計データ

12月の動向に関するコメント

12月概況: 民生用電子機器の12月出荷金額は2,853億円、前年比109.4%と2ヶ月ぶりにプラスに転じた。暦年の出荷金額は21,013億円、前年比103.9%と2年連続のプラスであった。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、12月で1,976億円、前年比112.6％と6ヶ月連続のプラスとなった。液晶カラーテレビ、PDP、DVDが好調に推移して、暦年では12,840億円、前年比105.6％と4年連続のプラスであった。
音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の需要一巡やCDラジカセの低迷など、市場を牽引するリーディング商品不在により、12月が378億円、同95.3％と依然厳しい状況が続いており、2000年3月以来、マイナス推移から脱していない。暦年でも、2,470億円、前年比87.7%と4年連続のマイナスとなった。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステムが好調で全体を牽引し、499億円、同109.3％、2ヶ月ぶりのプラスとなった。暦年では、5,703億円、前年比108.7％と5年連続のプラスであった。

主要製品別動向

12月のカラーテレビ全体計（CRT＋液晶＋PDP）は1,173千台、前年比95.6％となった。液晶テレビ、PDPは前年を上回る実績となっているが、構成比で約8割のCRTカラーテレビの減少が大きく、全体としては2002年12月以来13ヶ月連続の前年割れとなった。12月の構成比は、CRTが75.9％、液晶が20.6％、PDPが3.5％であった。年間での構成比は、CRTが80.2％、液晶が17.2％、PDPが2.7％となった。

液晶カラーテレビとPDPとに需要がシフトしており、CRTカラーテレビの12月実績は19ヶ月連続で前年を下回る結果となった。標準（4:3）型は前年比84.2％、ワイドテレビが同76.2％であった。BSデジタルテレビの大部分を占めるハイビジョンテレビは61千台、同91.6％であった。

液晶カラーテレビの12月実績は242千台、前年比184.4％で、暦年では150万台を超えた。10型以上の12月実績も205千台前年比224.2%と、単月では過去最高の出荷数量となり、年間で120万台を超えた。

BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、12月末でBSデジタルテレビ（CRT）が1,301千台、BSデジタルチューナは881千台で、計2,182千台となった。これにBSデジタルチューナ付のPDP累計出荷台数390千台、BSデジタルチューナ付液晶カラーテレビの累計出荷台数234千台（4-12月実績）を加えると、累計普及台数は2,806千台となる。

DVDビデオの12月実績は1,069千台、前年比158.3%、と数値を公表し始めた1999年1月以来プラスが続いている。VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が引き続き好調であることに加え、HDD搭載型DVD録再機の需要も依然好調に推移して、暦年では500万台を超えた。録再機の12月実績は、ゲーム機能付が出荷された影響もあり、565千台、340.2%と大きく伸長し、DVDビデオの構成比の5割を超えた。年間では200万台近くが出荷された。

ビデオ一体型カメラの12月実績は、125千台、前年比95.9％と2ヶ月連続でマイナスとなった。デジタルビデオカメラの構成比は、99.1％であった。暦年では1,676千台となり、90年（1,861千台）に次いで2番目に多い出荷台数となった。

ステレオセットの12月実績は、MD付が前年比105.3％と2ヶ月ぶりに前年を上回り、ステレオセット全体では437千台、前年比105.7％と2ヶ月連続で前年を上回った。

プレーヤの12月実績は、601千台、前年比114.3%と2ヶ月ぶりにプラスに転じた。ポータブルCDプレーヤは同81.2%、ヘッドホンステレオは同55.1%と引き続き前年実績を割り込んでいる。

カーオーディオの12月実績は、カーCDプレーヤが99.9％、カーMDは同79.3％、カーステレオが同81.2％、カーラジオが同85.4%と軒並みマイナスとなった。

カーカラーテレビの12月実績は94千台、前年比97.9％で2ヶ月連続でマイナスとなったが、カーナビゲーションは251千台、同128.5％で1999年11月以降プラスが続き、年計では過去最高の2,829千台、同127.3%の出荷となった。