JEITA / 統計データ

6月の動向に関するコメント

6月概況: 民生用電子機器の6月出荷金額はカーAVC機器が牽引し、1,675億円、前年比101.6％で2ヶ月ぶりのプラス、4-6月では4,758億円、同100.9％、5四半期連続のプラスとなった。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、6月単月では昨年同月でのサッカーW杯での高い伸びの反動もあり933億円、前年比99.0％で2ヶ月連続のマイナスとなったが、4-6月では2,734億円、同100.7％と5四半期連続のプラスであった。PDP、液晶カラーテレビ、DVDが好調に推移、引き続きBSデジタル関連機器も普及拡大している。
音声機器国内出荷金額は、6月が192億円、前年比96.8％、4-6月では567億円、同88.8％となった。市場を牽引するリーディング商品不在により厳しい状況が続いており、2000年3月以来、マイナス推移から脱していない。
カーAVC機器国内出荷金額は、6月が550億円、前年比108.6％で10ヶ月連続のプラス、4-6月では1,458億円、同107.1％と6四半期連続のプラスであった。カーナビゲーションシステム、カーカラーテレビが引き続き好調であった。

主要製品別動向

カラーテレビ全体計（CRT＋液晶＋PDP）の4-6月は1,981千台、前年比92.5％となった。
液晶テレビ、PDPは前年を上回る実績となっているが、昨年同期のサッカーW杯効果の反動によるCRTカラーテレビの減少（85.4％）が大きく、全体で前年割れした。4-6月の各構成比（台数ベース）は、CRTが80.5％、液晶が17.1％、PDPが2.4％となり、1-3月に比べCRTから液晶カラーテレビとPDPとに需要シフトしている。

CRTカラーテレビの4-6月は、構成比で約8割を占める標準（4:3）型は前年比86.6％、ワイドテレビが76.5％であった。また、BSデジタルテレビの大部分を占めるハイビジョンテレビは94千台、同86.5％であった。

BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、6月末でBSデジタルテレビ（CRT）が1,060千台。BSデジタルチューナは825千台で、計1,885千台となった。これにBSデジタルチューナ付のPDPを加えると、累計普及台数は2,142千台となる。

液晶カラーテレビは、大型タイプへの参入も増え、カラーテレビ全体に占める割合も4-6月で17.1％にまで上昇した。10型以上においては、月を追うごとに出荷台数を伸ばし、前年同時期に比べほぼ倍増している。

PDPは、5月単月では前年サッカーW杯の影響で前年比マイナスとなったが、6月単月では同124.4％とプラスに転じ、4-6月で48千台、前年比121.0％と好調に推移した。

DVDビデオは、4-6月で1,022千台、前年比152.2％と依然高い伸びとなったが、6月単月では同127.0％と勢いはやや落ち着いてきている。そのうち、録再機は4-6月で340千台、同251.0％とDVD全体の33.5％を占め、前期に比べさらに比率を高めた。

ビデオ一体型カメラは、4-6月で407千台、前年比130.4％、6月単月では120千台、同114.9％と好調で、出荷台数も7ヶ月連続で前年を上回っている。また金額ベースでも、6月単月は前年比95.4％だったが、4-6月では同110.3％だった。デジタルビデオカメラの構成比は、4-6月が97.6％であった。

ステレオセットは、4-6月で572千台、前年比100.4％となり、ようやく下げ止まりの兆しが見えてきた。6月単月では同108.8％と伸長した。ステレオセット全体の牽引役とまでは行かないが、DVD付システムの比率が高まりつつある。

ポータブルオーディオは主要購買層である若年人口の減少や、携帯電話・半導体オーディオとの競合により逓減が続く。ポータブルMDの4-6月はNetMD対応が功を奏し103.6％と横ばいであった。

カーオーディオ中、最も構成比の高いカーCD（カーMDとの複合型含む）が4－6月で前年比97.9％とやや昨年実績を下回っており、カーステレオが同69.8％、カーMDが97.7％と厳しい状況にある。カーラジオは4－6月で同102.3％とプラスであったが、上記4品目の合計では前年比93.9％となった。

カーナビゲーションは4－6月で721千台、前年比126.6％、金額でも同117.4％と引き続き好調であった。カーカラーテレビも4－6月で236千台、前年比100.7％と堅調に推移した。