中文ENGLISH中文    会員サイトへ アクセス
検索エンジンご利用にあたって
統計資料
12月の動向に関するコメント


12月概況

グラフ景気は、引き続き一部に持ち直しの動きがみられるものの、このところ弱含んでいる。個人消費は、収入面での弱い動きが続くなど家計を取り巻く環境が厳しく推移する中で、需要側と販売側の動向を総合してみると、横這いで推移している。
民生用電子機器の12月出荷金額は2,609億円、前年比107.2%で6ヶ月連続のプラスとなり、10−12月では同105.8%と好調であった。なお、民生用電子機器の1−12月累計の出荷金額は、2兆222億円、同100.6%となり、1-3月での低迷が響いて、前年横這い並みにとどまった。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、年末商戦に向け新機種投入が相次ぎ、PDP、液晶カラーテレビ、DVDが月次では過去最高となった。また引き続きBSデジタルも普及拡大し、12月で同113.3%と9ヶ月連続のプラス、10−12月では同111.1%と好調であった。また1−12月累計では、同104.3%であった。
音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の需要一巡やCDラジカセの低迷など、市場を牽引するリーディング商品不在により、12月で同85.5%、10−12月はMDが健闘したものの同85.7%と厳しい状況が続いており、2000年3月以来、マイナス推移から脱していない。なお、音声機器の1−12月累計は、同85.0%となっている。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステム、カーカラーテレビが好調、カーAVC全体を牽引する形で同108.8%、4ヶ月連続のプラスとなっており、10−12月でも同106.6%と好調であった。1−12月累計では、同102.3%であった。

主要製品別動向
  • CRTカラーテレビの10−12月の国内出荷台数は、各月で前年を下回る結果となった。構成比で約8割を占める標準(4:3)型は前年比91.4%、ワイドテレビが82.7%、BSデジタルテレビが大部分を占めるハイビジョンテレビは、10−12月で160千台、前年比107.3%と、年末にかけて大画面高画質を求めるニーズにより、CRTカラーテレビ全体が落ち込む中、高い伸びを示している。
  • CRTカラーテレビ全体としては、10−12月の台数前年比は91.2%、PDPや液晶テレビの伸長に押され、大きくマイナスとなり、出荷金額も同81.4%と同様にマイナスとなっている。
  • CRTカラーテレビ全体が落ち込む中、大画面高画質を求める需要は前年を上回り、BSデジタルテレビの10−12月は、167千台、前年比112.2%と引き続き伸長した。10−12月のCRTカラーテレビ全体のうち、数量では6%強、金額で26%を占め、ますます構成比が高まっている。12月単月では、70千台、同111.1%となった。需要の増加に伴って市場価格も引き続き緩やかな下落傾向で推移している。
  • CRTカラーテレビに、液晶カラーテレビ、PDPテレビを加えたカラーテレビ総需要でみても、2002年は9,633千台、前年比92.8%と、前年実績を7%近く割り込んだ。
  • BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、12月末で、BSデジタルテレビが880千台、BSデジタルチューナが749千台の計1,629千台となった。これにBSデジタルチューナ内蔵型のPDPを加えると、累計普及台数は1,814千台となる。なお、10−12月のBSデジタルチューナ内蔵型PDPは61千台であった。
  • BSデジタルテレビは、1−12月で450千台、前年比160.2%。CRTカラーテレビに占める割合は台数で5.3%である。大型を主にデジタルチューナ内蔵化が進んでいる。
  • 液晶カラーテレビ10−12月は、前年比170.3%と大型の新機種投入が相次ぎ、過去最高の出荷となった。1-12月累計では、100万台を突破した。
  • PDPは12月単月で32千台、前年比154.1%と月次実績の過去最高を更新し、10−12月では、81千台、同199.0%と引き続き大きな伸長を示した。しかし、1-12月累計では、191千台と20万台にはあと一歩届かなかった。要因は、液晶テレビ30型クラスの市場価格低下に伴う競合が影響していると考えられるが、PDPテレビ、液晶大型テレビはともに相乗効果で需要を拡大中である。
  • VTRは依然低調であり、減少幅は期を追う毎に拡大している。出荷台数では、12月が単月では初めてDVDビデオを下回り、10−12月では台数ベースで1,367千台、前年比69.9%となった。これにより、同期間のDVDビデオとほぼ同じレベルまで減少した。金額ベースでも、高画質タイプの落ち込みが大きく影響し、10−12月で前年比56.2%となった。
  • DVDビデオは、10−12月で1,361千台、前年比184.5%、12月単月では同195.5%と好調であった。VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が引続き大きく伸びていることに加え、HDD搭載型DVD録再機の需要が急拡大し、DVD全体の伸びに大きく寄与した。10−12月における録再機のDVD全体に占める割合は、台数ベースで約2割、金額ベースでは5割強を占めるまでになった。
  • 2002年のDVD計とVTR計における出荷数での差は大きく縮まった。年計ではVTR計が4,729千台、前年比77.1%、DVD計が3,379千台、前年比197.7%であった。
  • ビデオ一体型カメラは、12月単月では130千台、前年比102.3%。10−12月の出荷台数が前年比101.5%、1−12月累計では105.9%となり、出荷台数では堅調推移であった。金額ベースでは、低価格帯商品増加の影響により、10−12月では同約80%と依然低調推移である。なお、10−12月でのデジタルビデオカメラの構成比は、321千台で94.3%である。
  • ステレオセットは、10−12月では809千台、前年比95.3%と引続き前年割れとなった。マイナス幅も拡大傾向にあり、依然厳しい状況が続いている。2002年計では2,537千台、同93.3%と2年連続のマイナスとなった。DVDホームシアターシステムが好調であったが、ステレオセット全体を牽引するまでには至らなかった。
  • ポータブルCDは、6月以降伸び悩んでおり、10−12月は出荷台数が776千台、前年比91.7%となった。ポータブルMDは、前年割れが続く中、小型ステレオスピーカー付の製品が伸長し、10−12月出荷台数は1,080千台、同102.9%と前年並みに回復した。
  • 10−12月のカーCDプレーヤ(カーMDとの複合型含む)が台数前年比104.3%、カーラジオが同108.0%と堅調であったが、カーMDは同89.9%、カーステレオが同82.5%と厳しい状況にある。但し、カーオーディオ系のカセット(カーステレオ)、CD、MDの合計では同99.3%と、かろうじて前年並を達成した。
  • カーナビゲーションは10−12月で662千台、前年比124.5%、金額でも同115.5%と引き続き好調であった。ソース別ではDVD-ROM・その他タイプが大幅な増加であり、台数ベースでカ−ナビゲーション全体の約9割を占めた。また、通信機能を用いて、地図配信、E-Mail、各種コンテンツを入手できる新商品も市場投入され、商品バリエーションも一層拡充された。カーカラーテレビも10−12月で283千台、前年比130.0%と好調に伸長した。
 
ページ上端へ

Copyright ©2016 JEITA All Rights Reserved.