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統計資料
6月の動向に関するコメント


6月概況

グラフ 景気は依然厳しい状況にあり、個人消費は横這いで推移する中、一部に底固さも見られ、輸出の増加や在庫調整の進展を背景に、底入れしている。
民生用電子機器の6月単月の出荷金額は1,649億円、前年比98.7%、また4−6月では4,716億円、同102.9%と堅調に推移した。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、サッカー・ワールドカップ開催の好影響もあり、PDP、液晶カラーテレビ、DVDが好調、またBSデジタル放送受信機の普及も進み、6月単月で同106.8%、4−6月が2,715億円、前年比108.8%と好調、民生用電子機器金額全体を牽引した。
一方、音声機器国内出荷金額は、大型リーディング商品の不在、MD関連機器の需要一巡や単価下落傾向などが続き、6月単月で同74.7%と大きく落ち込み、4−6月では640億円、同85.3%と厳しい状況が続いている。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステム、カーカラーテレビが堅調で、6月単月が同97.2%、4−6月では1,361億円、同101.7%とほぼ横這いとなっている。

主要製品別動向
  • カラーテレビの国内出荷台数は、サッカー・ワールドカップ開催の好影響を受け、5月は13ヶ月ぶりに対前年比大幅減から脱したものの、6月は再び前年を下回った。構成比で約8割を占める標準(4:3)型は、4−6月が前年比 91.6%、ワイドは同81.6%、BSデジタルテレビが大部分を占めるハイビジョンは、4−6月で109千台、同292.9%とサッカーを大画面高画質で観戦したいというニーズの盛り上がりもあり、高い伸びを示した。
    CRTカラーテレビ全体としては、サッカー・ワールドカップでの需要の盛り上がりはあったものの、4−6月は台数では同94.0%、出荷金額も同89.1%とマイナスとなり、前年比では5月だけが好調であった。
  • BSデジタル関係では、BSデジタルテレビの発売当初からの累計は約61万台、BSデジタル受信チューナの累計普及台数は64万台となった。またBSデジタル受信チューナ付PDPの発売当初からの累計が9万台で、「BSデジタル関連機器」の発売当初からの累計は1,342千台となる。
    BSデジタルテレビは、6月単月で35千台、前年比219.3%となった。1−5月に、サッカー・ワールドカップで急速に盛り上がった需要も一服状態となった。4−6月でのBSデジタルテレビは、市場価格が平均約30%下落したこともあって、数量、金額とも2倍以上に伸長し、CRTカラーテレビ全体のうち、数量では6%弱、金額で24%を構成するまでになった。サッカー・ワールドカップによりBSデジタルの普及環境は好転したと考えられる。
  • PDPは、CRTカラーテレビが前年割れの傾向が続く中で、大きく伸長を続けており、6月単月で15千台、前年比370.9%と大きく伸長した。4−6月は、40千台、同407.8%、金額では376.1% と一気に4倍もの市場拡大を見せた。CRTカラーテレビと比較すると、数量では約2%にすぎないが、金額では4分の1強に相当する規模に成長したことになる。なお、4−6月でのBSデジタル受信チューナ付PDPは31千台であった。
    5月迄に各社がラインアップを揃え、42V型以下の品揃えも広がったことで低価格化が急速に進んだこと、各社のサッカー・ワールドカップ需要喚起策が奏功し、ユーザーが高画質・大画面を体験することで認知度が急速に高まったことなどが大きな要因と思われる。また、CRTカラーテレビからの買い替えとしても需要が伸びている。
  • 液晶カラーテレビは、6月単月が87千台、前年比140.9%と大幅な伸びが続いている。特に5月以降の伸びは顕著で、4−6月は237千台、同149.8%となった。なお数量では、2000年4月から、さらに金額では1998年の5月から4年以上もの間、月次で前年増が続いており、長期にわたって市場が拡大している。
    なお、4−6月でのカラーテレビ受信機全体(CRTカラーテレビ計+液晶カラーテレビ+PDP)に対する液晶テレビの構成比は11.1%(台数)、13.4%(金額)、PDPの割合が1.9%(台数)、19.1%(金額)と各々が大きなウェイトを占め始めた。CRTカラーテレビは金額で構成比67.5%と、全体の7割を切った。
  • VTRは、サッカー・ワ−ルドカップによる影響は特に見られず、6月単月での出荷台数は331千台、前年比73.4%と16ヶ月連続の前年割れであった。4−6月の出荷は1,036千台、同80.8%、出荷金額でも同71.4%であり、好調なDVDビデオに押され、減少幅は拡大傾向が続いている。
  • DVDビデオは、4−6月の出荷台数が672千台、前年比204.1%、金額では同225.2%と倍増し、単価もアップした。VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が大きく伸びていることが数量の伸びを支えている。またDVD録再機が月を追うごとに数量を伸ばし、4−6月では135千台となり、DVD全体の20%、金額では45%を占めるまでに成長した。録再機の構成比上昇が、DVD全体の単価を押し上げた要因である。DVD録再機は、低価格化の進む単体タイプと多様な編集が可能で使い勝手の良い高級タイプのHDD内蔵型の両面で需要が拡大している。
  • ビデオ一体型カメラは、6月単月では104千台、前年比111.9%と数量ベースでは好調だったものの、出荷金額では同90.9%にとどまった。4−6月は、出荷台数の前年比は109.5%だったが、低価格化の影響もあり、出荷金額は、同84.8%となっている。なお、デジタルビデオカメラの構成比は、台数では95%、金額で98%を超えている。
  • 4−6月のステレオセットは569千台、前年比98.2%、金額では同85.3%と数量の減少幅は縮小したものの、低価格化がさらに進んだ。ラジカセCD付は612千台、同77.2%、金額で同71.4%となり、数量金額ともに大幅な減少となった。オーディオ関連はMD後のメディアチェンジが進んでおらず、依然厳しい状況が続いている。
  • ポータブル型CDは、4−6月出荷台数が505千台、前年比103.8%、金額では同98.8%と横這いとなった。CD−R/RW再生対応機が好調で4月5月と伸長した。但し、コピーガード付CDが発売され、需要にも影響が出始めたと見られる。
    ポータブルMDは、4−6月出荷台数が642千台、前年比101.0%と、頭打ちの感もあり前年並みにとどまった。金額ベースでも、単価低減傾向が大きく、4−6月の前年比は90.1%であった。
  • カーナビゲーションシステムは、4−6月で570千台、前年比112.2%、金額でも同114.4%と引き続き好調であった。ソース別では、DVD-ROM・その他タイプの比重が高くなっている。また市販市場においては、ハードディスク・タイプが相次いで投入され、高機能化が高まってきている。カーカラーテレビも234千台、前年比114.6%と堅調。
  • カーオーディオ機器は、4−6月でカーCDプレーヤー(カーMDとの複合機含む)が1,673千台、前年比106.7%と好調であったが、カーMDは108千台、同69.5%、カーステレオが386千台、同73.3%、カーラジオ248千台、同87.1%と全体的に厳しい状況にある。カーMDは2000年をピークに減少傾向に入っており、カーステレオは減少傾向が加速された感がある。カーAVC全体では、ほぼ昨年並みに推移している。
 
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