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統計資料
12月の動向に関するコメント


12月概況

グラフ米国同時多発テロ事件等の影響もあり、世界経済がほぼ同時に減速するなど懸念すべき点があり、国内景気は悪化を続けている。個人消費は弱含みで、民生用電子機器の12月実績は2,433億円、前年比90.6%と前年を下回った。
カーナビゲーションシステム、MD複合機器を含むカーCDプレーヤが堅調である半面、全体のカーAVC機器国内出荷金額では同95.9%と前年割れとなった。
映像機器国内出荷金額は、DVD、液晶カラーテレビが好調であったが、同92.1%と前年を下回った。また、音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の本格普及で前年水準が高く、その需要が一巡したことや大幅な単価下落もあり同82.1%と引き続きマイナスを記録し、厳しい状況にある。
上記のほか、好調に推移した製品としては、新規分野のPDP、ホームシアターシステム等がある。
2001年計では、音声機器がラジカセCD付(台数前年比90.2%)、ステレオセット(同89.6%)を始めとして大きく落ち込んだのに対して、映像機器は、DVD(同203.5%)、液晶カラーテレビ(同159.0%)を中心に伸長した。また、カー関連機器では、カーナビゲーションシステム(台数前年比112.8%)が大きく伸長した。


主要製品別動向
  • カラーテレビの国内出荷台数は、前年水準を下回り、構成比で8割強を占める標準(4:3)型は前年比84.9%、ワイドも同86.7%と減少した。BSデジタルテレビが大部分を占めるハイビジョンは、63千台であった。
    液晶カラーテレビは前年比156.5%と引き続き大画面を中心に好調に推移している。BSデジタルテレビは、2001年計で281千台(発売当初からの累計約43万台)と回復の兆しが見え始めた。BSデジタルテレビとBSデジタルチューナを合わせた「BSデジタル関連機器」の発売当初からの累計は956千台となるが、PDPテレビ(本統計には計上されていない)等を含めると約1,000千台となる。
    カラーテレビ全体(液晶テレビ除く)としては、台数前年比85.5%と8カ月連続のマイナス、出荷金額も同74.8%のマイナスとなった。また、2001年計でも、台数前年比97.6%、出荷金額同91.7%のマイナスとなった。
  • VTRについては、普及率も高く需要も一巡しており、出荷台数で前年比88.7%と10カ月連続で前年を下回った。出荷金額でも単価下落の影響により、同75.5%と前年を大きく下回った。また、2001年計でも、台数前年比95.6%、出荷金額同81.8%のマイナスとなった。将来的にはDVD録再機、HDDレコーダなどにシフトしていくものと考えられる。
  • DVDビデオは、本格的普及期にあたり、前年比182.9%と高い伸びとなっており、今後も高い伸びが続くものと予想される。伸びた要因としては、再生専用機で急速に低価格化が進んでいることや、DVDビデオソフトレンタル店の増加、DVDビデオソフトタイトル数の拡充が挙げられる。半面、平均単価の下落により、出荷金額では、同151.6%にとどまった。また、2001年計では、台数前年比203.5%、出荷金額同154.0%のプラスとなった。
    DVDビデオの普及に伴うホームシアター需要が拡大したことにより、ビデオプロジェクションも前年比125.2%と伸長した。
  • ビデオ一体型カメラは、競合するデジタルスチルカメラの急激な需要拡大の影響を受けて、アナログ機器が台数で前年比75.4%と前年を下回ったものの、デジタル機器が同102.2%と前年を上回ったことにより、全体でも同100.3%の微増となった。ただし、出荷金額では前年比90.0%と前年を下回った。
    また、2001年計では、台数前年比92.8%、出荷金額同85.0%のマイナスとなった。
  • MD関連製品は、MDポータブル型が台数前年比103.3%と、5カ月連続で前年を上回った。また、MDの2001年計では、台数前年比100.8%と微増したのに対し、出荷金額同91.2%と単価下落の影響でマイナスとなった。
    MD複合機器については、前年水準が高く、初段階の普及は一巡したと思われる。MD/CD付ラジカセは同75.8%、ステレオセットMD付は同82.9%と大幅なマイナスとなった。MD関連製品全体としては、同89.0%と前年を大きく下回った。
  • カー関連機器の数量をみると、カーナビゲーションシステム(同110.8%)およびカーカラーテレビ(同119.7%)は好調に推移した。一方、カーオーディオ機器は、カーステレオ(前年比61.8%)、カーCDプレーヤ(同89.9%)並びにカーMD(同82.1%)と、軒並みマイナスの厳しい状況となった。
    また、2001年計では、カーナビゲーションシステム(台数前年比112.8%)、カーカラーテレビ(同129.5%)並びにカーMDとの複合機器が伸長したカーCDプレーヤ(同102.8%)は好調に推移した。
 
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