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3月の動向に関するコメント

3月概況: 民生用電子機器の3月出荷金額は2,218億円、前年比111.8％と4ヶ月連続でプラスになった。2003年度の出荷金額は21,357億円、前年比104.6%のプラスであった。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は液晶カラーテレビ、PDP、DVDが好調に推移して、3月で1,379億円、前年比113.4％と9ヶ月連続のプラス、年度では13,081億円、前年比106.1％となった。
音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の需要一巡やCDラジカセの低迷など市場を牽引するリーディング商品不在により、3月で208億円、同84.8％と依然厳しい状況が続いており、2000年3月以来マイナス推移から脱していない。年度では2,380億円、同88.2％であった。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステムが好調で全体を牽引し、3月で631億円、同120.8％、4ヶ月連続のプラスで、年度では5,896億円、109.3％となった。

主要製品別動向

３月のカラーテレビ全体計（CRT＋液晶＋PDP）は903千台、前年比95.6％となった。液晶テレビ、PDPは前年を上回る実績となっているが、構成比で約7割のCRTカラーテレビの減少が大きく、全体としては2002年12月以来16ヶ月連続の前年割れとなった。構成比は、CRTが73.5％、液晶が23.9％、PDPが2.6％であった。
液晶カラーテレビの3月実績は216千台、前年比172.3％で、年度では1,711千台となった。10型以上の3月実績も178千台、同187.1％と高い伸びを示し、年度で1,412千台となった。
PDPは23千台、前年比124.7％と堅調に推移し、10ヶ月連続でプラスとなった。BSデジタルチューナの搭載率は88％になっている。
液晶カラーテレビとPDPとに需要がシフトしており、CRTカラーテレビは22ヶ月連続で前年を下回る結果となった。標準（4:3）型は前年比84.1％、ワイドテレビが同68.4％であった。BSデジタルテレビの大部分を占めるハイビジョンテレビは26千台、同86.4％と2ヶ月連続でマイナスとなった。
BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、3月末でBSデジタル CRTテレビが1,374千台、BSデジタルPDPテレビが436千台、BSデジタルチューナは902千台で、計2,712千台となった。これにBSデジタル液晶カラーテレビの累計出荷台数365千台（4-3月実績）を加えると、累計出荷台数は3,076千台となる。
DVDビデオは3月実績で506千台、前年比123.9％、年度でも5,382千台、同140.1％と数値を公表し始めた1999年1月以来プラスが続いている。録再機は前年比204.0％と依然好調に推移している。DVDビデオの46.8％を録再機が占め、そのうちの約7割にHDDが搭載されている。再生機は前年比92.1％と２月に続き前年割れした。そのうちの約5割がVTR一体型である。
VTRは183千台、前年比60.8％と2001年3月以来のマイナスが続いている。DVDビデオのVTR一体型再生機と合せると314千台となる。
ビデオ一体型カメラは、3月で223千台、前年比109.1％と高い伸びを示し、3ヶ月連続でプラスになった。年度では1,729千台となり、90年度に次いで２番目に多い出荷台数となった。
ステレオセットは、216千台、前年比87.8％と3ヶ月連続で前年を下回った。その中のMD付も前年比90.7％と3ヶ月連続でマイナスであった。
ポータブルMDプレーヤは、285千台、前年比88.1％と4ヶ月ぶりにマイナスになった。ポータブルCDプレーヤは同84.9％、ヘッドホンステレオは同59.5％と引き続き前年実績を割り込んでいる。
カーオーディオは、カーCDプレーヤが107.2％と6ヶ月ぶりにプラスとなり、カーMDが同103.5％、カーラジオが同101.8％と前月から一転してプラスとなった。カーステレオは同76.9％で引き続きマイナスであった。
カーカラーテレビは104千台、前年比113.2％と3ヶ月連続のプラスとなった。カーナビゲーションは337千台、同131.4％で1999年11月以降プラスが続いている。DVD－ROMタイプが構成比の75％を占めている。HDDタイプは前年比302.6％と高い伸びを示している。2003年度のカーナビゲーション出荷実績は3,004千台と初めて300万台を突破した。