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統計資料
9月の動向に関するコメント


9月概況

グラフ景気は引き続き一部に緩やかな持ち直しの動きが見られるが、環境は厳しさを増している。個人消費は横這いで推移する中、一部に底固さも見られるが、依然として雇用・所得環境の厳しさなどから、基調の改善には至らない状況となっている。
民生用電子機器の9月単月の出荷金額は1,691億円、前年比101.4%、7−9月では4,746億円、同101.3%と、映像機器を主に堅調に推移した。
分野別に見ると、映像機器国内出荷金額は、PDP、液晶カラーテレビ、DVDが好調であることに加え、BSデジタルの普及も順調に進み、9月単月で同104.5%と6ヶ月連続のプラス、7−9月では同105.2%だった。
音声機器国内出荷金額は、MD関連機器の需要一巡や単価下落傾向など、9月単月で同86.4%、7−9月では同86.4%と厳しい状況が続いている。
カーAVC機器国内出荷金額は、カーナビゲーションシステム、カーカラーテレビがカーAVC機器全体を押し上げ堅調であったものの、9月単月で同101.7%、7−9月では100.7%と前年並みであった。

主要製品別動向
  • CRTカラーテレビ全体としては、台数ベースで7−9月は前年比93.2%となった。構成比で約8割を占める標準(4:3)型は7−9月前年比91.2%、ワイドは同89.1%、BSデジタルテレビが大部分を占めるハイビジョンは、7−9月で96千台、前年比179.1%であった。CRTでも、大画面・高画質ニーズは、依然高い需要となっている。
    PDPや液晶テレビの伸長に押され、9月単月でもカラーテレビ計(液晶カラーテレビ・PDP除く)としては、台数前年比93.5%と4ヶ月連続のマイナスであった。なお、出荷金額ベースでも、7−9月は同85.6%と大きくマイナスとなっている。
  • 液晶カラーテレビとPDPは、CRTカラーテレビの前年割れ傾向が続く中で、サッカー・ワールドカップ需要終了後も、依然伸長を続けている。
    液晶カラーテレビは、今年の各四半期でもほぼ22、23万台レベルで推移しており、7−9月も前年比141.6%と大画面を中心に引き続き好調に推移している。
    PDPは、8月は季節変動による若干の減少傾向を示したものの、7−9月では、4−6月を15%程度上回り、46千台、前年比340.8%となった。9月の実績は顕著で、対前年比321.7%の19千台と、月次実績では過去最高を記録した。各社の新機種市場投入が相次ぎ、それに伴い、市場価格が四半期毎に約5%程度の下落傾向にあることが大きな要因と思われる。
    なお、7−9月におけるカラーテレビ全体(カラーテレビ計+液晶カラーテレビ+PDP)に対する構成比は、液晶テレビが10.4%(台数)、13.0%(金額)、PDPの割合が2.1%(台数)、20.4%(金額)となっている。
  • BSデジタルテレビの7−9月は、101千台、前年比188.0%と引き続き大きく伸長した。4−6月に対しては台数で8%程度の減少であるが、9月単月では45千台、同212.9%となった。各社の年末商戦用新機種の投入と、市場価格の低下傾向によると思われる。
    BSデジタル関連機器の発売当初からの累計台数は、9月末現在で、BSデジタルテレビが71万台、BSデジタルチューナーが69万台の計1,405千台となった。これにBSデジタルチューナ内蔵型のPDPを加えると、累計普及台数は1,529千台となる。なお、7−9月のBSデジタル受信チューナー付きPDPは36千台であった。
  • VTRは依然低調であり、減少幅は期を追う毎に拡大している。7−9月では9月単月の大幅減(前年比71.5%)が影響し、同76.9%であった。高画質タイプが「DVDビデオ」の影響を大きく受けていることから、金額ベースでも前年水準を大きく下回った。
  • DVDビデオは、7−9月で四半期としては初めて80万台を超え、前年比215.0%、9月単月で同183.0%と引き続き高い伸びとなった。VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が大きく伸びていることが数量の伸びを支えている。特にDVD録再機は、低価格化の進む単体タイプと多様な編集が可能で使い勝手の良い高級タイプのHDD内蔵型の両面で需要が拡大しており、7−9月は台数ベースでDVD全体の約15%、金額ベースでは約40%を占めている。
  • ビデオ一体型カメラは、9月単月では219千台、前年比109.3%と好調であった。本年実績では、2月以降、8ヶ月連続の対前年比増となっており、7−9月の出荷台数も、同107.2%と堅調推移であった。しかし、低価格化や低価格帯商品のラインナップ増加の影響もあり、7−9月の金額ベースでは、同83%程度となっている。なお、7−9月でのデジタルビデオカメラの構成比は、台数で約96%である。
  • ステレオセットは、前年割れが続く中、9月単月は台数・金額とも前年実績を上回ったものの、7-9月では528千台、前年比97.9%と前年を下回る結果となり、依然厳しい状況が続いている。その中では、DVDホームシアターシステムを中心としたMDなしのステレオセットが同121.2%と好調に伸長した。
  • ポータブル型CDは、6月以降、対前年比で大きく落ち込んでおり、7-9月は出荷台数が465千台、前年比72.1%なった。ポータブルMDは、7-9月出荷台数が608千台、前年比96.8%と、前年並みにとどまった4-6月を更に下回った。
  • カーオーディオ機器の7−9月は、カーCDプレーヤ(カーMDとの複合型含む)が1,578千台、前年比104.1%、カーラジオが301千台、同106.9%と堅調であった。他方、カーMDは83千台、同92.1%、カーステレオが379千台、同81.5%と厳しい状況にある。また、カーステレオ+カーCD+カーMDの7−9月合計でも2,040千台、同98.5%と、CDの伸び分ではカバーできず、カーオーディオとしてマイナス趨勢にある。
  • カーナビゲーションシステムは、7−9月で547千台 前年比117.4%と引き続き好調であった。ソース別では、DVD‐ROM・その他タイプが増加している一方、CD‐ROMタイプは減少し、高機能なDVD‐ROM・その他タイプへの移行が進んできている。カーカラーテレビも244千台前年比115.6%と、7−9月各月で10%台の伸びが続いている。
 
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