世界半導体生産能力・稼働率の2001年第1四半期（1-3月）の統計数値公表
（2001年5月23日）
世界半導体生産キャパシティ統計（SICAS：Semiconductor International Capacity Statistics）では、この度2001年第1四半期（1−3月）の数値がまとまったので公表する。
第1四半期のMOS IC生産能力は8インチ換算で平均1158.8K枚/週であり、2000年第4四半期の1155.4K枚/週から2.9%増加した。加工精度別の内訳では、0.7ミクロン以上が270.6K枚/週（2000年第4四半期）から265.7K枚/週（第1四半期）へと1.8%の減少、0.4ミクロン以上0.7ミクロン未満では224.7K枚/週から205.2K枚/週へと8.7%の減少、0.3ミクロン以上0.4ミクロン未満では207.8K枚/週から177.0K枚/週へと14.8%の減少、0.2ミクロン以上0.3ミクロン未満では287.4K枚/週、0.2ミクロン未満は223.5K枚/週であった。0.3ミクロン未満の切り出しはこの第1四半期から行われるようになった。なお、0.3ミクロン未満合計では452.3K枚/週から510.9K枚/週へと13.0%の増加、0.4ミクロン未満合計では660.1K枚/週から687.9K枚/週へと4.2%の増加であった。
MOS IC生産能力のうち8インチウェハの生産能力は、8インチ実枚数で756.5K枚/週から772.2K枚/週へと2.1%増加した。
バイポーラIC生産能力は5インチ換算で325.6K枚/週から298.9K枚/週へと8.2%減少した。MOSとバイポーラICの生産能力は8インチ換算で1282.7K枚/週から1275.7K枚/週へと0.5%減少した。
生産稼働率はMOS IC計で84.2%（2000年第4四半期比-9.2%）、バイポーラIC計で79.6%（同-7.8%）、MOSとバイポーラ合計では83.7%（同-9.1%）であった。MOS IC生産稼働率の加工精度別内訳は、0.7ミクロン以上が80.5%（同-13.5%）、0.4ミクロン以上0.7ミクロン未満が87.6%（同-5.2%）、0.3ミクロン以上0.4ミクロン未満が85.6%（同-9.6%）、0.2ミクロン以上0.3ミクロン未満が87.1%、0.2ミクロン未満が80.4%であった。
MOS IC計における8インチウェハの生産稼働率は88.0%であり、8インチウェハを除いたウェハの生産稼働率は76.5%であった。
SICASは1995年2月24日に発足し、世界の5業界団体（EECA、JEITA、KSIA、SIA、TSIA）の支援の下に、現在世界の主要半導体メーカ約50社が会員として参加している。
| EECA： | European Electronic Component Manufacturers Association | （欧州電子部品工業会） |
| JEITA： | Japan Electronics & Information Technology Industries Association | （電子情報技術産業協会） |
| KSIA： | Korea Semiconductor Industry Association | （韓国半導体産業協会） |
| SIA： | Semiconductor Industry Association (of the US) | （米国半導体工業会） |
| TSIA： | Taiwan Semiconductor Industry Association | （台湾半導体産業協会） |
参加会員は四半期毎に年4回、そのIC生産能力と生産稼動実績を地域別に委託した第三者のデータ集計機関に送付する。データは集計機関により集計され、最終的には中央集計機関によりまとめられ、世界計の集計データとなり発表される。
データの秘密保持のため、会員を含むいかなる関係者（データ集計機関を除く）も、公表される「世界計のデータ」以外を知り得ない仕組みとなっている。
参加会員は、各々自社の世界全体の生産能力と稼動実績を連結ベースで把握するが、他の半導体メーカに生産委託している部分は含まない。生産能力・稼動実績のいずれもウェハ枚数を単位とし、集計期間内の累積枚数を週当たりの平均値に換算し「千枚/週」の単位で報告する。報告方法は以下のとおり。
MOS ICは、加工精度により0.7ミクロン以上、0.4ミクロン以上0.7ミクロン未満、0.3ミクロン以上0.4ミクロン未満、0.2ミクロン以上0.3ミクロン未満、0.2ミクロン未満に分けて8インチウェハの枚数に換算、バイポーラICは加工精度の分類はなく、5インチウェハの枚数に換算。またMOS IC生産能力のうち8インチウェハの生産能力について、実枚数のデータも併せて集計。また生産能力については、1年＝52週、1週＝7日、1日＝24時間の稼動を前提とする。
SICASへの参加は任意であり、いかなるICメーカ（5つの支援業界団体のどれにも属さないメーカも含む）に対してもオープンである。SICASの統計数値は四半期毎に公表される。SICASの公表数値は、参加会員だけでなく誰にでも入手可能であり、前述の5業界団体から入手できる。
SICASの運営組織は会員から選出された代表者で構成されている。現在、事務局はオランダに設置されている。
SICASの統計は、世界のIC生産能力とその稼動実績に関する信頼に足る情報をタイムリーに提供するものである。このような情報は、IC製造設備の急速な技術革新やIC技術の各世代毎に必要な設備投資額が肥大化していることなどを考えると、半導体及び関連産業にとって有用な参考情報となることが期待される。
なお、日本地域の運営組織として、SICAS Japan委員会が95年1月に設立されている。
| 問い合わせ先： | SICAS-JAPAN委員会事務局
（（社）電子情報技術産業協会 電子デバイス部気付 川手宛）
〒101-0062 千代田区神田駿河台3-11 三井海上ビル別館3階
（TEL：03-3518-6430 FAX：03-3295-8725） |
 世界半導体生産キャパシティ統計<IC生産能力>
世界半導体生産キャパシティ統計<IC生産稼動率>
世界半導体生産キャパシティ統計<IC生産能力（「K枚/月」換算）>
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