メッセージ

 今、世界中で大きなうねりとして注目されているIoTは、米国ではインダストリアル・インターネット、ドイツではインダストリー4.0などが提唱されるなど各国でプロジェクトが始動しています。そうした中、わが国でも、実世界(フィジカル空間)とサイバー空間の情報連携により新たな付加価値を作りだすという新しいコンセプトであるサイバーフィジカルシステム(CPS)の推進が重要であると認識しています。



 CPSとは、フィジカル空間である実世界にある多様なデータをセンサーネットワーク等で収集し、サイバー空間で大規模データ処理技術・AI等を駆使して分析を行い、そこで創出した情報や価値によって、産業の活性化や社会問題の解決を図っていくものです。



 JEITAでは、IT・エレクトロニクス産業がプラットフォームとなり、カーエレクトロニクス、ヘルスケア、エネルギー、社会インフラなど成長が見込まれる分野と連携することで、わが国が直面する社会的課題の解決と新たなビジネスの創出を目指してまいります。



 業界のさらなる成長のためにもCPS/IoTの推進は不可避であることから、JEITA内に「CPS社会実装検討タスクフォース」を設置し、2015年7月より活動を進めています。具体的には、ブレークスルーが求められる基盤技術のテストベッド(実証)やプラットフォーム作り、研究開発の提案、政府に対する規制や制度面の提言、標準化の促進等の提言を積極的に進めるほか、普及・啓発や国際協調などの取組みを今後行う予定です。経済産業省をはじめ、政府や大学、国内外の関係機関・団体と連携しながら、CPS/IoTの社会実装に向けて、革新的な製品やサービスを創出し、様々な社会的課題を解決する活動に注力してまいります。