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山本会長 退任挨拶

 

一般社団法人 電子情報技術産業協会
会長 山本 正已

会長 山本 正已

 1年間、大変お世話になりました。会員の皆様ならびに経済産業省はじめ関係各府省の皆様のご支援・ご協力に、心より御礼申し上げます。
 政治・政策の後押しと各社の事業努力を受けて、企業業績は概ね回復基調にあります。電子工業の2014年の国内生産も前年比2.6%増と4年ぶりのプラス成長となったことを、大変嬉しく思っています。
 JEITAは、会員の皆様のご支援を賜りながら、産業活性化や競争力強化に向けてこの1年間、様々な活動を展開してまいりました。
 昨年6月の成長戦略の改訂や税制改正に向けて、JEITA会長として、国会議員の先生方への陳情をはじめ、情報産業議員連盟など様々な場で、積極的に働きかけを行ってまいりました。
 その結果、税制につきましては、たいへん厳しい状況の中で、概ね現状と変わらない成果が得られたと感じておりますが、一方で、課税ベースの拡大に伴う実質的な税負担の増大も懸念されることから、引き続き政・官・財が一体となって知恵を絞っていくことが、真の産業競争力強化のために重要と考えます。
 昨年来の政府の政策の大きな柱となった「地方創生」については、会員企業の先進的な取り組み事例を取りまとめ、「地域活性化百選」を作成いたしました。国会議員の先生や各省庁、自治体等へ頒布し、大変好評をいただいております。今年は地方創生の実行のため、地方の企業や産業が元気に稼げるよう、当業界が得意とするIT利活用による生産性の向上やビジネスの革新など、積極的に提案していければと考えています。
 さて、これからのJEITAの活動に期待されることとしましては、まず、マイナンバーについてですが、今年10月に通知がなされ、来年1月に利用が開始されることはご周知のここと存じます。準備をしっかりと進め円滑・確実なスタートを切れるよう、また将来の行政・医療分野等での利便性向上に積極的に貢献して参りたいと思います。
 そして、デフレ脱却と「3年目の経済好循環の拡大」に向けて、これからまさに正念場を迎えます。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを5年後にひかえ、経済の好循環を我が国全体に波及させるべく、水嶋新会長の下、政府と業界がさらに一致団結し、新しい世界を切り開くイノベーション創出に向けて取り組んでいくことが重要と考えております。
 IoTの技術革新により、ビッグデータや人工知能の活用が現実のものとなりつつあり、世界中のビジネス環境が急激に変化しています。その新たな情報革命、大きな社会的価値を生み出すサイバーフィジカルシステム(CPS)に対する取り組みが、今年のJEITAの大きな柱となりますが、他の産業との連携が非常に重要と思います。
 あらゆる分野のプラットフォームとなるべく、JEITA発で色々な提案を行い、他の業界と一緒にリードしていくことを期待しています。引き続き皆様の力強いご支援を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
 最後に、この1年間、皆様から頂戴しました多くのご支援・ご協力にあらためて感謝と御礼を申し上げ、私の退任のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

 

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