概要:
電子部品部会傘下の信頼性技術強化WGでは、“電子部品のFMEA実施ガイド(2016年9月)”、“電子部品のSPC実施ガイド(2017年9月)”に続き、“電子部品のMSA実施ガイド”を策定いたしました。
電子部品を製造する上においても、特性値を評価する上においても、品質を保証する上においても、これらすべてに測定器によるデータ取得が必要です。そして得られたデータは信頼できるものでなければなりません。ところが、実際には測定データにはいろいろな要因による誤差が含まれています。MSA (Measurement Systems Analysis:測定システム解析)はその誤差を解析し、定量的に評価するための手法です。自動車産業向けの品質マネジメントシステムの技術仕様であるIATF 16949:2016において、コアツールの一つとしてサプライヤーへの要求事項となっています。
しかし、MSAは統計を用いるためにかなり難解であり、それを理解して使いこなすのは不可能にさえ思えてしまいます。
本ガイドは、目的に合わせてMSAをどのように実施すればよいのか,そして得られたデータをどのように解析し、判断すればよいのかをわかりやすく解説いたしました。本ガイドを活用することによって、MSAが正しく実施されることを願っております。
目次(抄):
1 序文 2 MSAとは 2.1 MSAの概要 2.2 MSAの目的 2.3 MSAの実施 3 用語の定義 4 計量値測定システム解析 4.1 安定性 4.1.1 調査方法 4.1.2 グラフ法による解析 4.2 偏り 4.2.1 独立サンプル法による評価 4.2.1.1 調査方法 4.2.1.2 グラフ法による解析 4.2.1.3 数値法による解析 4.2.2 管理図法による評価 4.2.2.1 調査方法 4.2.2.2 グラフ法による解析 4.2.2.3 数値法による解析 | 4.3 直線性 4.3.1 調査方法 4.3.2 グラフ法による解析 4.3.3 数値法による解析 4.4 GRR(繰返し性・再現性) 4.4.1 範囲法による解析 4.4.2 平均値-範囲法による解析 5 係数値測定システム解析 5.1 リスク分析法 5.1.1 仮説検定分析-クロスタブ法 5.1.2 信号検出法 6 反復不可能な測定システム 6.1 安定性調査 6.2 変動調査 7 おわりに 8 参考文献 |
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